尾形光琳の紅白梅図屏風 #41
名品展 国宝「紅白梅図屏風」
MOA美術館
2024年2月10日(土)
今日の一枚は、尾形光琳 紅白梅図屏風。
何時間でも見ていられる。尾形光琳の作品を全部見たわけではないが、恐らく最高傑作なのではなかろうか。
左右の梅が写実的ながら、中央にデザイン的な水流。これが組み合わされて、「とても長い時間」を表現しているかのよう。そんな概念的な作品になっているようだ。
改めて見ると、梅は必ずしも写実的でない。幹の緑は、俵屋宗達の垂らしこみだろうか。
右の紅梅は、幹は年季が入っているが、枝はいずれも伸びやかに伸び、若々しい力を感じさせる。
左の白梅は歳を取っていて、その枝は下がって、上がって、なお花をつける。この白梅に、衰えてなお続く人の時間の連なりを感じるのは、感傷的に過ぎるだろうか。
赤、薄紫、濃い紫の藤の花。特に濃い紫が美しい。
この茶壺と紅白梅図屏風には、専用と思われる展示室があって、作品に没入できる。
辻惟雄の奇想の系譜にあった岩佐又兵衛の山中常盤物語絵巻。そういえばMOA美術館所蔵であったか。牛若が奥州の佐藤の館に着いた場面。
南宋の官窯の大壺である。大ぶりで、艶やかな青と貫入が美しい。
大正8年に歌人ごとに切り離された佐竹本である。佐竹本を持つことは当時のステータスであったようだ。MOA美術館の岡田茂吉も買っていたのね。
鍋島焼の名品らしい。青い地色が美しい。
台座にかかる流麗な衣文。この台座、均整が取れて、かつ美しい。法隆寺の釈迦三尊像が彷彿とする。
MOA美術館の入場券には、茶室での抹茶がセットになったものがある。現地で数百円追加すると、落雁をお汁粉に変更できる。
尾形光琳の紅白梅図屏風は、例年この時期だけしか展示されないらしいが、今年は例外的に秋にも展示の予定があるそうだ。
熱海の海鮮丼も含めて、日帰りで、かなり楽しめる。
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