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[ワークフローの基礎]会議はアジェンダを設計して時間内にゴールを達成しよう

ミーティングから不合理や無駄、機会損失をなくし滞りなくプロジェクトが進むようにしていきましょう

この記事の目的:ミーティングのアジェンダを所要時間付きで設計することでワークフローの考え方に慣れる。INVITRO社のAssociate等級のスキルマネジメント。

INVITRO社では仕事の単位をワークフローという形で定義しており、ワークの前提として運用しています。暗黙的には全ての仕事はワークフローなのですが、開発や工場仕事などサイクルや役割がはっきりしている分野は明文化されているかなと思います。
弊社の場合Associate等級(一番最初の等級)からやることとして、会議のアジェンダを計画したり、そこで合意形成や議事録をとったりするワークがあります。会議は身近なものなので、ワークフローを理解するのに適しています
ワークフローに関する知識はnotionや自社ツールのPairstormingで管理していくのが普通なのですが、noteネタと社内能力開発の工数を一緒にしたいという思惑もあり、ベーシックなものをnoteで展開してみようかなと思いました。

会議のゴールを決めよう


会議の目的はそんなに種類がないので明示しておきましょう。
以下の4つくらいかなという認識で、上から下にいくに従って複雑度があがっていき、複数の目的が混ざる場合が多いかなという感じです。

  • 報告・情報伝達

  • 意思決定・合意形成

  • 情報の生産

  • ワークショップ

ここでは、新規事業のUXリサーチをUXデザインチームが受託して、クライアントにデスクリサーチ報告の会議をするシチュエーションをケーススタディとしてみましょう。

ゴール:デスクリーサーチで発見したファクトや仮説をもとに次のワークに渡す検証仮説リストの優先度を設定し、顧客と合意形成する。

ということにしてみていきましょう。この場合だと報告と意思決定を行う会議ですね。

会議の所要時間とアジェンダを決めよう


定例会議でも都度の会議でも最初にメンバーの時間を押さえるので、その時間内にゴールが達成できる必要があります。普通は1時間程度かなと思います。

ゴールを達成するために必要な項目や伝達事項などをブレイクダウンしよう

  • アジェンダのウォークスルー

会議の最初はウォークスルーから。会議のゴールとアジェンダを三分程度で説明します。
メンバーや顧客から追加で検討事項があれば優先度に応じて時間を調節して入れ込みます。

  • WBSなどスケジュールの報告

プロジェクトの進捗はいつも説明できるようにしましょう。普通はガントチャートやスプリントバックログを使って行います

  • デスクリサーチの概要, 内容のウォークスルー 質疑

  • 発見したファクトと仮説リストの共有 質疑

  • ファクトと仮説を組み併せて新たな観点を作る

  • ユーザー調査設計に向けた仮説の優先順位の合意

各アジェンダに所要時間を設定しよう

時間の見積もりはそれまでの経験知やファシリテーターの腕前などを鑑みて調整していきましょう。ゴール達成に関係があるアジェンダほど時間を割くことが多いです。
ということで下記に合計時間は考えずに経験的な見積もりをしました。

・アジェンダのウォークスルー [3分]
・WBSなどスケジュールの報告 [5分]
・デスクリサーチの概要, 内容のウォークスルー 質疑[15分]
・発見したファクトと仮説リストの共有 [20分]
・ファクトと仮説を組み併せて新たな観点を作る[15分]
・ユーザー調査設計に向けた仮説の優先順位の合意[5分]

アジェンダの時間を調整しよう

合計すると63分となり、1時間超えちゃいますね。事前に会議を90分に延ばしてもらうとかもありですが、ここではなるべく1時間で概要をつかみ、意思決定ができるように調整しましょう。
あと、冒頭部で追加のトピックありますか?を行うため、必ず5分以上のバッファを設けて、他のステークホルダーのトピックの検討余地を残さないといけないですね。
ということで8分ほどダイエットしていきましょう。
今回はスケジュールはオンスケでとくに課題なしのパターンと置いて、

  • WBSなどスケジュールの報告 [5分 → 3分]

ゴールは次のワークであるユーザー調査設計に使う仮説の優先順位を決めることなので

  • デスクリサーチの概要, 内容のウォークスルー 質疑[15分 → 9分]

で計8分ダイエットし、5分のバッファを得ました。冒頭部で他のトピックがなければ予備で5分伸ばせる部分ができる感じとなります。

・アジェンダのウォークスルー [3分]
・WBSなどスケジュールの報告 [3分]
・デスクリサーチの概要, 内容のウォークスルー 質疑[9分]
・発見したファクトと仮説リストの共有 [20分]
・ファクトと仮説を組み併せて新たな観点を作る[15分]
・ユーザー調査設計に向けた仮説の優先順位の合意[5分]

合計:55分になりました

以上は例ですので、実際は次回の約束などが入ったりします。
ユーザー調査設計に向けた仮説の優先順位合意の部分がそのまま次のタスクに必要なアウトプットなのでこのパターンでは次のアクションを定義する必要はないです。
時は金なり。確保時間×人数分の工数意識を持とう。むしろ数値化しよう

事前にステークホルダーにアジェンダを投げ,会議中に議事録を作成しよう


アジェンダはGoogleドキュメントなどクラウド上で参加者全員が編集可能なところで共有しましょう。
そしてアジェンダを会議中にそのまま議事録にしましょう。
アドレスが一つで済むので合理的!
議事録はメンバーが空気を読んでやってくれたりすると良いですが、画面共有しながらアジェンダの各項目内にファシリテーター自身が書き込んでいくことが多いです。他の人は書き漏らしなどをその場で補完していきましょう。

まとめ: 会議には所用時間付きアジェンダをクラウド文書で関係者に事前送付し、アジェンダに議事を記録しながら進行することでコストを最小限にゴールを達成しよう


INVITRO社では全ての仕事をワークフローにして、ペアワークを行うことでさまざまなアンチパターンを避けつつ、仕事と能力開発を同時に完了させています!!
Pairstormingというワークフローとワークを管理するツールを開発運用しており、みなさんにも参加いただけるよう、Organization機能を実装したBeta版が近日リリース予定です。
詳細決まり次第TwitterかNoteでお知らせするので興味ある人は直接DMいただくか、フォローいただけると助かります。

アジェンダを作るワークフローも定義してあり、こんな感じで再利用しています。

PairstormingのWorkflow master機能によるワークフローの再利用

--office use only--
前提スキル
Facilitation I, Logical thinking I, Project management I


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