テレ朝系・水曜夜23時台『お笑い実力刃』が面白い

ネタ見せ番組は数あれど、1組のコンビに1時間まるまるフォーカスする番組というのは珍しいのではないでしょうか。テレビ朝日で水曜の夜23時15分から放送されている『お笑い実力刃』は、本当にお笑いが好きな人にぜひおすすめしたい番組です。

お笑い実力刃

司会はアンタッチャブルとサンドウィッチマンという、実力派コンビが担当。毎回来るゲストも旬なコンビからベテランまで幅広く、お笑い通も思わず唸る人選です。

ゲストにはネタ見せのパートとトークのパートがあり、ネタパートではそのゲストの実力を周知しつつ、トークのパートでその補足をする形で進行します。司会がアンタッチャブルとサンドウィッチマンということもあり、一般的な質問（デビューのきっかけとか何にハマっているかとか）ではなくお笑い実力者による掘り下げたものが多いです。ゆえに、熱いお笑い論が聞けることも。おそらく業界視聴率も高いのではないかと思います。

先週（9月1日）はニューヨークがゲスト。ニューヨークと言えば、目下ブレイク中のコンビであり、実力も兼ね備えた2人です。そんなニューヨークのネタには、一部では「かっこいい」とか「洗練されている」と思われているものを斜めから見て、若干の嘲笑を含めつつ、笑いに昇華させているものが多いです。

今回の放送では「シェアハウス」というネタがあったのですが、夢を語りつつ適切な努力をしない住人が登場し、その滑稽さをネタにしていました。ザキヤマさんの言葉を借りれば「ニューヨークのネタにはメッセージ性がある」のです。このネタのメッセージとは、クールで魅力的に思えるものにすぐに飛びつく最先端を追い求める人たちへの皮肉でした。そんなにシェアハウスなんてかっこよくはないよ、と。その違和感を覚える人は多いらしく、それがニューヨークのネタが支持される理由なのではないかと思います。

ニューヨークも本当に売れましたね。気づけば冠番組も持っていますし。今ノリにノッているのは「かまいたち」ですが、その次を追うのがニューヨークと言っても過言ではありません。そのうちゴールデンに冠番組を持ったりして。いちファンとして心より応援しております。