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投資はするな! #7 ~バブルの歴史に学ぶ(1)~

ここでは一般の方に投資をお勧めしない理由を記載していきます。


今回は「バブルの歴史」エドワード・チャンセラー著 という書籍から参考になった学びを記載したいと思います。

今現在がバブルかどうかは人によって見解が異なるかもしれませんが、バフェット指数を始めとした諸指標を見れば、バブルと言っても過言ではないと思います。(というかバブルだと思います)

本書にはこの現在のバブルにも通じる学びが数多くあるため、その学びを記載したいという意図で取り上げました。


「バブルの歴史」は1999年に出版された書籍で、その名の通り1600年代のオランダのチューリップバブルから1980年代の日本のバブルまで、過去に発生したバブルについて詳細に書かれている書籍になります。

(1999年はインターネットバブルの終盤くらいであり、当該のバブルについての記載はありません。もちろん、その後のリーマンショック(アメリカの住宅バブル)についての記載もありません)


500ページ以上に渡り過去のバブルについて詳細に記載していますが、
歴史は繰り返す
この本を読めばその意味が良く分かります。


ちなみに、本書はアメリカ人によって書かれていますが、1980年代の日本のバブルについて、個人名も含めてかなり詳細に書かれており、まあよく調べたものだと感心するばかりです。


学ぶことが多い本書ですが、今回はその中でも特に印象に残った文章を2つほど紹介します。


おそらくバブル経済が示した教訓のなかで、なににもまして重要な点は、市場リスクを政府が負ってくれるので安心だと投資家が信じるようになったときに、いかにも危険な状態になるかだろう

第9章 神風資本主義


1980年代の日本のバブルについて記載してある章に出てくる一文です。

読んだ瞬間、今現在のことを語っているのかと思いました。。。予言の書かと。
FRBが何とかしてくれるから大丈夫、日銀が救ってくれるから問題ない、そうなっている今の市場の危険性を示しています。


本書がアメリカで出版されたのは1999年半ばだが、それ以降、アメリカでも現状がまさにバブルになっているとの見方が広まっていった。インターネット・バブルという言葉が一般的になり、Eバブルという言葉も目にするようになった。
そこで、株式市場の関係者に、バブルという話があるが大丈夫なのかと聞いてみた。間髪をいれず、大丈夫だという答えがかえってきた。
理由を聞くと、これも明快な答えがかえってきた。
第一にグリーンスパン議長がいる。平成の鬼平とは違って、株価が下がれば、すぐに利下げする。
第二に不動産価格が上がっていないし、金融機関の経営は健全だ。
第三に、生産性伸び率が高くインフレ率が低い新経済の時代がはじまったばかりだ……。
要するに、今度ばかりは違うというわけである。
本書を読み終えた読者なら、嘆息したくなるか、苦笑したくなるのではないだろうか。
歴史は何度でも繰り返すようだ。

訳者あとがき

訳者のあとがきから引用するのはどうかとも思いましたが、本書で言いたいことを綺麗にまとめているので記載しました。
その後のバブル崩壊を見れば、この訳者の言っていることの正しさが分かります。

前回も書きましたが、エコノミスト等の投資に関係している人たちは、どうしてこう過去から学ばず自信過剰なのでしょうか。


以上、学びが多く、記載したいこともたくさんある本書のうち、印象に残った文章のみ記載しました。
(その他の内容については、別途記載したいと思います)


翻って我々の話に移りますが、こういったバブルが発生すると我々のような一般人が巻き込まれます。

株価が上昇すると、マスコミもそのような特集を組みますし、関連した書籍もたくさん出版されます。
というか実際にそうなっています。

そのような情報が増えると、どうしても乗り遅れたくないという心理が働き、普段投資しない人でも投資するようになるのです。


そんな一般の方々は、過去のバブルから何か学んでいるのでしょうか?
過去のバブルと同じことが起き、自分が巻き込まれると知らないのでしょうか?それが本日の言いたいことです。


投資はするな!
歴史は繰り返す、そして巻き込まれる。

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