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投資はするな! #6 ~プロの予測でも当たらない~

ここでは一般の方に投資をお勧めしない理由を記載していきます。

前回は証券会社の人の株価予想がいつも強気な理由について記載しました。

彼らを含めてプロのアナリスト、エコノミストの予測は当たりません。
正確に言うと、当たることもあるし、当たらないこともあるという意味です。

・銘柄をサルに選ばせた方が成績が良かった。
・コインを投げて上がるか下がるか決めた方がましだった。

とよく言われたりしますが、まあそんなものなのです。


予測が当たらないことはデータ的にも証明されていて、例えばエコノミストが予測したアメリカのGDP成長率予測では、

10回中9回予測当たる範囲(90パーセント予測区間)で予想しても、約半分が予測区間を外れていた。

シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」 ネイト シルバー著


ということが明らかになっています。
分かりやすく言い換えると、10回中9回当たる!と言われていたのが、実際には5回も当たらないということです。
実際こんなのがあったら詐欺レベルですよね。


※ネイト シルバーとは、「マネーボール」で有名になったモデルを開発した人物で、アメリカの著名な統計学者です。


また、このような結果を受けて、同著では以下のように批判も展開されています。

そもそもGDPのような基本的な経済指標の予測は長年にわたっておこなわれているのだから、予測の結果を振り返る機会は、ほかの分野より恵まれていたはずだ。それにもかかわらず、多くのエコノミストは、予測の精度を高めるために必要不可欠であるこの努力を怠り、自信過剰のバイアスを修正してこなかった。


上記のとおり、GDPのようなデータが揃っている指標でさえ予測できないのに、投資の対象となっている商品や銘柄の予測がまともにできるのでしょうか?
できないですよね。というか実際にできてないですし。

できると言っている人がいたら、それこそ自信過剰バイアスです。
(個別銘柄はGDPのように関連する要因が多くないので予測可能、と言う人がいるかもしませんが、そもそもどのような要因が株価に影響するか明らかになっていないですし、カオス理論から分かるように一つの要因の変化がその後どのように影響を及ぼすか予測は不可能です)


「でも、実際いつも予測が当たっている人いますよ」
と思われる人がいるかもしれませんが、それは違います。
当たっている予測だけ取り上げているので、いつも当たっているように見えるだけです。
(こちらについては、SNSの使い方も含めて別に記載しようと思っています)


以上、プロの予測がいかに当たらないかを記載してきました。

翻って我々の話に移りますが、プロでも予測が難しいのに素人である我々の予測が当たるとでも思っているのでしょうか?

予測が外れているといっても、優秀な経歴を持った人がその分野で長年学び続けて予測した結果です。
そのような予測を素人の我々が上回れるのでしょうか?

無理です。我々の予測も当たらないです。
それが本日の言いたいことです。


投資はするな!
プロでも当たらない、素人のあなたが当たるはずがない。

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