2023/3/18 週間マーケットレポート
週間の値動きと概況
アメリカ長期金利(10年):3.436%
アメリカ10年BEI:2.1%
実質金利:1.336%
ニューヨーク市場は前週比でまちまちでしたが、NASDAQは大幅に上昇しています。CPIなどの指標は引き続きインフレの低下を示しています。一部銀行の破綻と各国政府対応については後述します。
一部銀行の破綻により金融セクターが下落、原油価格の下落によりエネルギーセクターも下落しています。
(考察・感想)
一部銀行の破綻や経営不安により、ボラティリティの高い値動きとなっています。政府対応などが発表されたものの、金曜日にはファーストリパブリック銀行が-32.8%で引けるなど、不安の払拭には数週間かかりそうです。市場環境が不安定な中、難しい判断を迫られる来週のFOMCに注目だと思います。
銀行破綻と政府対応について
2008年の金融危機の反省から、欧米で銀行危機への対応が迅速に進められています。アメリカでは以下の対応となりました。
一方、ヨーロッパではクレディ・スイスが経営不安に陥りました。
スイス中央銀行が資金供給を表明したことから、ECB理事会では予定通り0.5%の利上げが行われました。来週のFOMCでは0.25%利上げ予想が59%となり、以前より小幅な利上げが予想されています。
(考察・感想)
政府対応が迅速なので、金融システム不安は収束していくと思います。しかし、これにより各国中銀が利上げしにくくなった印象です。ロイターでも触れられていますが、BTFPによりQTがペースダウンする懸念もあります。インフレ率が想定より下がらなかった場合、各国中銀の対応が難しくなりそうです。
FOMCでは0.25%の利上げが行われ、ほぼその水準の政策金利をキープしていくのではないでしょうか。年内の利下げが予想されていますが、金融システム不安が解消されれば元の予想に戻っていくのではないかと思います。
来週のポイントと見通し
1.金利動向
アメリカ長期金利(10年)の推移に注目です。以下は日足チャートです。
2.FOMC
3/21~22の日程でFOMCが開催されます。
見通し
短期では、インフレ指標や利上げペースが株価を左右する状況が続きそうだと思います。景気後退が市場の想定より大きかったりすると、株価の下落リスクがあるかもしれません。インフレのピークアウトとともに、ドル高の巻き戻しがありそうです。
長期では、利上げと景気後退への懸念があるため、安全なポートフォリオとしています。また投資比率を上げれる状況になるか様子を見ていこうと思います。
来週の主な予定
3/21~22 FOMC
3/23(木)イギリス中央銀行政策金利発表
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