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新築戸建て建築 #2 土地申込から土地契約・決済まで

具体的な土地選定からの続きとして、契約から決済までの流れについて学びも含めて記録を残したいと思います。
私の場合は本格的な土地選定開始が2021年9月上旬、正式申込が10月上旬、契約日が10月下旬、決済が2022年3月末というスケジュールになりました。
契約から決済までの期間については通常よりも少々長くなっていると思いますが、当方としても急ぐ理由がなく(着工は2022年7月予定)、売主事情によるものです。

申込

一度経験のある方なら自明かと思いますが、不動産売買(賃貸においても同様)においては先の購入申込みが優先され、買主・売主ともにまず誠意交渉する形になります。

一方で、購入申込み自体という行為はnon-obligationです(法的に何かをコミットするわけではなく、制約を受ける形になりません)。購入申込のタイミングは、(特に売主が売却を急いでいる場合は)対売主に対して最も交渉力が発揮できるタイミングになりますので、大上段での価格や条件交渉についてはこの段階で申込書に付帯するのが望ましいと思います。
但し、人気物件で需要が明らかに超過しそうな物件については、そうこうしているうちに断られるリスクもあったり、需要と供給で交渉力も変わってきますので、最終的には物件自体の人気度と自分が抱える他の物件機会・タイミングに対する要件にも鑑みて、どの程度交渉するかは要判断となります。

購入申込書事例
元々の提示価格で応諾の上で、現況引渡しではなく
更地渡しをお願いしております

また、申込から最低1週間程度で契約のスケジュールになることも見据えて、手付金+仲介手数料の半額については手元資金の準備が必要になりますので、留意ください。

契約調整・交渉(土地売買契約書・重説)

通常では契約の雛形をベースに売買契約書については仲介会社主導でドラフト準備がなされることが一般的かと思います。特にこだわって交渉すべきと思う点を以下まとめます。

  • スケジュール:いずれも自分が問題なく対応可能であることが第一です。ただし、不測の事態にも備えて、一定のバッファを見込んでおくことが望ましいです。特に留意するべきは以下の時間軸かと思います

    • 手付け解除期限:契約日から引渡しまでの期間の真ん中 に決められることが一般的のようですが、極端に早くなっていないか、要確認

    • 融資承認予定日:銀行と確認した上で正式な承認がおりるかどうか確認しましょう

  • 確定測量を売買前に実施依頼(未了の場合)

    • 確定測量と現況測量の違い
      -現況測量:周辺の境界標や資料をもとに現地の測量をおこなう測量
      -確定測量:全ての隣接地との境界について隣接所有者との立ち会いをもとに境界確認を行う測量(道路については公的機関)

    • 私の当初の契約ドラフトでは、確定測量の実施は想定されておらず、現況測量での引き渡しとなっていましたが、将来的な隣地とのトラブルや想定外のサプライズがないように事前に確定測量を実施の上、引渡しが望ましいです

  • 引渡し前の調査(地盤調査、真北調査、測量作業)の実施

    • これは売主が居住中である場合、売主の善意によるところになりますが、スムーズに設計作業に移れるようにできればお願いしておいた方が望ましいです

    • 特に地盤調査については何か改良工事が必要そうなものが出てきた場合には、工事総額にも影響するため、早めに認識しておいた方がベターです(特に地盤が強靭でない地域の場合は必須)

  • 確定測量結果に対する是正(あるいは是正の覚書)

    • 確定測量の結果、隣地との間に越境物等出てくる場合もあると思いますが、即時是正ないしは、難しい場合は建て替え時に解消してもらうように覚書で手当て頂きましょう

  • 解体タイミング

    • 既存の解体タイミングが年度末を挟むタイミングの場合、固定資産税が年始の土地の状況に依存することになりますので(更地の場合、住宅地よりも高額)、解体を予定する場合はその実施は年度を明けてからお願いするようにしましょう

    • 売主と買主両方の税金を減らせるため、win-winな形となります

契約捺印

仲介会社の基本スケジュールで言うと、契約書ドラフトの受領の翌日や翌々日で契約日を打診されることもありますが、そもそもドラフトとして出てきた売買契約書がそのままで契約できる文言になってることは上記の通り稀です。しっかりと日程を取ってレビューし、必要に応じて売主と交渉することが必要です。

なお、このタイミングで手付金及び仲介手数料の半額(+印紙代)の支払が必要になります。

決済までの流れ

土地の契約完了すると残ったTo Doは銀行のローン確定並びに必要書類の準備ぐらいで、ハウスメーカーの選定(未了の場合)と詳細打ち合わせがメインとなってきます。

決済日当日

決済銀行において売主、買主、銀行担当者、司法書士、仲介会社が集まり、着金を確認するまでの時間が銀行によって異なりますが、だいたい所要時間1-2時間以内で完了します。

  • 必要資金

    • 対売主:土地譲渡金額から契約時の手付金を控除した残額

    • 司法書士:登記費用

    • 銀行:事務取扱手数料+印紙代(事前に購入して持ち込んでほしいといわれる場合も)

    • 仲介会社:仲介手数料残額

必要資金。必要金額からローン金額を差し引いた金額を用意
  • 必要書類(仲介会社から案内があります)

    • 本人確認書類

    • 通帳 or キャッシュカード

    • 印鑑(銀行印・実印)

    • 印鑑証明書・住民票

決済完了後

司法書士から登記完了後に、登記識別情報ならびに登記事項証明書が決済完了から2-3週間後に自宅宛て送付あり、こちらで法的に完了となります。お疲れさまでした。


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