見出し画像

『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』に学ぶ【イフゼンプランニング】

この本には、様々な心理学の実験に基づいた知見が載っています。
その中でも今回は、「if-thenプランニング」という目標の設定を紹介します。
「if-thenプランニング」を用いると、実行できる確率が2倍から3倍も高くなるそうです。

if-then(イフゼン)プランニングとは

「①(if)もし、Xだったら、②(then)Yをする」(= If X happens, then I will do Y.)
具体例で説明しましょう。
①(if)もし、午前中に報告書を書き終えられなかったら、
②(then)午後最初の仕事は、その報告書を書き上げることにする。

『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」ハイディ・グラント・ハルバーソン

「〇〇したら、□□する」と言った形式に落とし込む計画法をif-then(イフゼン)プランニングと言います。
事前に「いつ」「何」をやるのか具体的な行動を決めることで、行動を起こしやすくなるようです。
と言うのも、やるべきことが明確になると、人は、行動する可能性が高まることが、心理学の研究で分かってます。

ひょっとしたら、普段の生活で「夜寝る前に、歯磨きをする」ことが、既に習慣として身についているかもしれません。
その場合は、歯磨きを意志の力に頼らず、意識しなくても実行できているはずです。
歯磨きの例のように、事前に、やることが明確であると、意志の力を用いず自動的に行動することができます。

if-then(イフゼン)プランニングの効果

イフゼンプランニングの効果がどれくらいか調べた実験が本書で紹介されています。
「運動を習慣化したい」という人達の中から、if-then(イフゼン)プランニングのテクニックを教えたグループとそうでないグループに分けての実験結果についての引用です。

数週間後、if-thenプランニングをした被験者の91パーセントが運動を習慣化することに成功しました。それに対して、普通の目標設定をした人は、31
パーセントが成功したに過ぎませんでした。

『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」ハイディ・グラント・ハルバーソン

およそ3倍の人が、習慣化することに成功しました。
if-then(イフゼン)プランニングが習慣化のために強力なテクニックであることが分かります。

強力な効果がある要因として本書では、

つまり脳は「XならY」という文章を記憶しやすいのです。

『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」ハイディ・グラント・ハルバーソン

と、記憶への定着しやすさが挙げられています。

私は、実際に「お風呂に入る前に、ストレッチをする」とif-then(イフゼン)プランニングを設定することで、ストレッチを習慣的に行うようになりました。

まとめ

この本では「if-thenプランニング」以外にも「メンタルコントラスト」や「現実的楽観主義になりましょう」と言った目標達成のために役立つテクニックがたくさん紹介されています。
ビジネス書としては、ボリュームが少ないですが、内容は充実しています。お値段以上の価値はあるはずです。この本に書いてあることをマスターできれば、自分の目標に近づくことが間違い無いです。

サポーターになっていただけたら、とてもありがたいです。