創作 僕は自転車で (34)

 じいちゃんと山に行くのも久しぶり。街より早い紅葉を見に行ったのが前のシーズン最後だった。冬山は、ジジイと小学生には危なすぎる、春まで待とう、と、僕の作ったおにぎりを頬張りながらじいちゃんが言って、山登りチームは春を待つことにした。


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