覚え書き(18)ジンクス

 丸くなろうとしている月が、まだ淡い蒼天に掛かり、4月1日(わたぬき)のワ綿を丸めて投げてみたかのよう。

 満月の日は菜の花畑が身近な方は蕪村体験ができるか。

 雪国もようやく桜が満開。
 そして待ち受けたように雨。
 春の嵐。と、まではいかないか。それなりの雨風。

 その年に初めて見る蝶は白い蝶がいいというのは誰から聞いたのだろうか。
 多分、自然や天候は大きな変化がない方がいいという災害や異常気象を恐れる気持ちが産んだジンクスだろう。

 一方で個人的な体験として瑞兆を期待したり。

 飛行機雲を龍の形に見て心を弾ませたが、科学の力のなす技では不足であったらしい。
 応募した小説は落選。

 結構しょげて鬱々と暮らす。

 今年初めて蝶を見る。
 モンシロチョウ。

 変わらぬことを喜んでいいのか、変わらぬ現状を変えたくてただモヤモヤと蝶を目で追う。


19 https://note.com/inuyoshi/n/ne014bf595935

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