ASKAの能登半島支援は音楽家を超越した偉大な活動
ASKAが2024年9月から開催する大規模全国ツアー。石川や熊本、東北といった被災地が並ぶ。
2024年1月にASKAが迅速に能登半島支援として寝袋2000個を寄付した話を思い出し、振り返ってみた。
今回の行動に駆り立てたのは、ASKAが以前からよく話している東日本大震災での自らの無力さがきっかけなのだろう。
あのときASKAは、東日本大震災復興支援カバーアルバム『僕にできること』を発売し、その収益を東日本の復興に充てた。
しかし、その陰でASKAは、あまりにも大きな災害に対する音楽家の無力さに打ちひしがれていたのだ。
日頃から災害に対する関心が人一倍強いASKAは、今回の能登半島地震が起きた直後、音楽家としてではなく、人間として実生活に根差した支援に動く。
何と、寝袋2000個を調達して、被災地に送り届けたのだ。
音楽家であれば、募金、被災地慰問、チャリティーライブ、支援アルバムなどの支援が思い浮かぶが、ASKAは、ひっ迫した住環境の支援に乗り出したのである。
被災地の住民を最も助けられるものは何か。
出した答えが寝袋2000個だった。
その答えがどれほど的確だったかは、寝袋の配送に携わったアルピニスト野口健のブログを見れば分かる。
被災地の方々の様子がすべてを物語っている。
ASKAの支援は、友人の会社社長からの支援にも繋がっていく。
まだまだ寒い日が続く被災地で、ASKAが送った寝袋は、多くの人々の生活を救っているだろう。命を救っていると言っても過言ではないかもしれない。
ASKAが長年、私をひきつけてやまないのは、音楽の才能だけでなく、人間愛に満ちた偉大な行動力が突出しているからに他ならない。