姫様俳話
17端島
2代正虎は、父正成の晩年、長崎に遊学していたという伝聞がある。しかしそのような記録は、成瀬家の正式な文書には、一切残っていない。しかし彼の一生を読み解くと、私は、あながちそれが嘘とは思えない。何せ彼は、その当時有名な「不良」だ。その頃の長崎には、異文化が満ち溢れていた。そして正虎は、隠れキリシタンでもあったと言われている。なぜなら、彼が使ったと思われる刀の鍔等には、キリシタン特有の十字に切ったものが残っているらしく、それを知るひとは「彼は絶対に隠れキリシタンだった」と言う。
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