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寄りそうように弾けたなら。 〜ひっそりピアノ 第四夜〜

何かのそばでピアノを弾くのが好きだ。
なにかものごとがあって、それに音楽をつけることが好き。
何かのそばにいることが好き。

そうなったのは、ゲーム音楽がきっかけだったと思う。
お城に入るとラッパの音楽が聞こえてきたり、フィールドに出ると壮大な音楽が流れてきたり。大きな鳥に乗って、空を飛んだときの音楽は今でも覚えてる。

わたしにとって音楽は、音楽だけでは成り立たないもので、そのときの風景と分けられないものなのかもしれない。

自分で音楽を奏でるようになっても変わらなかった。
ダンス、劇、朗読、映像。
いつも何かのそばでピアノを弾いている。

たまに夜のバーで弾くこともある。
それだって、美味しいカクテルやお喋りのそばだ。

今、週に一回ラジオの録音をしている。
ダンスや劇、バーで弾くのと違って、聞いてくださっている方がどいうところで何をしているのかは分からない。

だけど、どんな風景が広がっているのかなーと想像しながら、ただその風景のなかにいるだけのような、そっと寄りそうような、そんな音になっていたらいいなって、いつもそんなふうに思っています。


ひっそりピアノ、第四夜。ひっそり聴いてね。

明日もいい日になりますように。









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