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ひさしぶり。げんきらしいじゃない。ほっとしている。このあいだはけんかになってしまったね。額は持って帰ったほうがよかったかもしれない。けっきょくものすごくよる遅くなったから。それでなんの話でしたっけ。いや、まあどちらでも、どうでもいい話です。そうでしたか。別の街へいったら、めずらしい目でみられている。じぶんの肌の色はボーダー上で、あともうすこし濃い色ならばまいにち警察に止められてばかりになる。コーヒーがのみたいならば、お湯が必要ですからね。それからお湯が必要なら、火が必要です。わかる?古物を売るのには免許が必要だ。免許をもっていますか? いま持っていません。家にありますから。そんな話は通用しない。金を払いなさい。どうしてですか。あなたには免許がないからです。道に住むのにも免許が必要だ。免許はどうやって取れますか。金を払いなさい。
これまでにない、しらない顔を発見する。友人のなかにいじわるな友人が住んでいる。しらない顔をしていた。しらない顔のなかにしっているものを見つけ、それがまちがっていることがよくわかってしまう。しらない顔の友人は、結局のところ、憎しみをたのしんでいる。だからなに? そんなことをかんがえてどうなるの? わたしたちはしにゆく世界の中であそんでいる。そのことについて意見がありますか?。うそをついてでも勝ちたかったことに勝てないでいる。勝つことに大きな価値がある。それもだめな考え方のひとつだと思うけれど。だからなに? だめな考え方をするくらいならば考えないほうがいいですか? そういうわけではないから、生きることがむずかしくなっている。それに気づかない人のからだから立ち上ってくるにおいのあたたかさ。
結局その絵はどこにいってしまったの?
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