【2020松本山雅】第二節vs金沢(6/27)A

1.はじめに

125日ぶりのJリーグ。
再開初戦は反町体制で負け無しのツエーゲン金沢に決まった。
金沢としては本拠地での初戦となり、開幕戦岡山の敗戦を忘れる勝利を取りたい所だろう。

対する山雅は公式戦3試合目で3度目のアウェイ戦、流れの中から得点できている反面、守備での不安や怪我人が出ているポジションのローテーションに不安を残している。

2.スタメン

・松本山雅FC

画像1

予想フォーメーション3-1-4-2

阪野豊史
セルジーニョ
田中隼磨
鈴木雄斗
杉本太郎
高橋諒
塚川孝輝
常田克人
乾大知
森下怜哉
村山智彦


交代枠が5枠あることを考えると、後半60分以降の中盤の運動量を確保するために、藤田はベンチスタートと予想。

現時点で、3バックでアンカーに入る藤田と、4バックでSBに入る隼磨の換えが効かないため、次戦まで時間がある今節でアンカー塚川をテストする意義は十分にあるだろう。

ベンチ入り予想
藤田、イズマ、彰人、真希、橋内、利弥、圍


・ツエーゲン金沢

画像2

予想フォーメーション4-4-2

ルカオ
加藤陸次樹
金子昌広
大橋尚志
藤村慶太
山根永遠
高安孝幸
石尾崚雅
山田将之
杉井颯
白井裕人


左SH大石が負傷離脱中、練習試合でボランチ起用された下川が契約により出場できないことで多少メンバーが変わっているが、大方開幕戦の通りと予想。


3.金沢の特徴

・攻撃
縦に早い展開が多いため、前に行く人数はさほど多くないが、ロングボールでルカオに収まると一気にチャンスに持っていく力があるため要注意。

ビルドアップは4-4-2時の山雅とほぼ同じで、SHが少し内側でボールを受け、時間があればSBがワイドのレーンを大きく使い押し上げていくスタイルになっている。


・守備
FWの守備貢献度が高く、守備時に大きく動く運動量が求められている。
約1ヶ月でどれだけ運動量が戻ってきているかが、まず焦点となる可能性が高い。

CBはマークの意識が高く、目の前の相手をマンツーマンでピックアップしてマークしている。
落ちて受けに行った選手には過剰に突っかかることは無いが、タイミングによっては出てくるため、相方やSBのカバーリングが重要になってくる。

4.山雅の守備

フォーメーションを3-1-4-2と予想した理由が以下の3点となる。

①ミラーゲームでやり合う体力勝負は危険である。
②メンバー交代をしながらSHの守備強度を保つことが出来ない。
③被カウンターを2vs2で勝負するには、リスクがある2トップである。

以上の点をクリアして落ち着いて試合に入り、後方の数的優位を作り出すことによって、試合を優位に進めることが出来るだろう。

まず気をつけておきたいのが、ロングボール対応。服部を起用しても足りないサイズを持つルカオは、かなりの確率でボールを収めているため、ルカオから先を遮断することが必要だろう。
また、ビルドアップに中盤から降りてこないケースが多いことから2FW対2CBという構図が金沢最終ラインで生まれるため、ロングボールの出処へのプレッシャーは欠かさないようにしたい。
SBが下がってロングボールを出すようになった場合はFWないしIHのプレッシングを変えて対応する他ないだろう。
(下記の図)

画像4

次に気をつけたいところは、カウンター。
勢いに乗って素早く縦を突いてくるため、中盤の戻りと最終ラインのカバーリングのクオリティが勝敗を分けるだろう。
被保持の守備に関して、クロス対応時のマンマークシステムが若干の不安要素ではあるが、山雅にも身長が高い選手が揃っているため何とかはじき返すことは可能だろう。ルカオのマークを外すことだけは避けておきたい。


5.山雅の攻撃

ビルドアップにおいては、数的優位が保てているため、左右のストッパーのポジショニングが昨年から改善されていればスムーズな前進は可能だろう。
WBが高い位置を取れるか否かもストッパーのポジショニング・距離感にかかっている。

前線はセルジーニョにCBが食いついてくるかどうかがひとつのポイントと思われる。
セルジが引いて受け、阪野が裏抜けしてスペースを空け、インサイドハーフの杉本、鈴木がそのスペースを使うというパターンは、再現可能であろう。
(下記の図)

画像3

食いついてこないのであればバイタルで前を向いてプレーする絶好のチャンスとなるため、インサイドハーフが追い越して、選択肢を増やしながら攻めていきたい。

4-4-2と3-1-4-2はビルドアップの最終形がほぼ同じ(SHが絞ってIH、SBが上がってWBと考えるとわかりやすい)であるため、基本的に愛媛戦のように左サイド起点で細かくショートパスを回すことは可能で、金沢に対する有効な攻撃となる。愛媛戦の1点目のように少し相手を引き出して、FWの斜めの動きを使うのも有効だろう。

山雅としてやることが大幅に変わらないことは大きなアドバンテージになる。


6.まとめ

簡単に金沢のストロングポイントを剥ぎに行くとしたら、ポゼッションとハイラインがマストになるだろう。確実にボールを保持し、ロングボールを蹴らせる回数を減らし、且つゴールから遠いところでプレーさせることで、大きな脅威を取り除くことが出来る。

また、今回3-1-4-2で予想し、4-4-2における対金沢の弱点を列記したが、個の能力が上回れると判断するならば、4-4-2で試合に入るだろう。3-1-4-2において相手SBがフリーになってしまうのは自明であり、そこからのロングボールの方が脅威と判断される場合もあるだろう。

ポイントとして布監督が何を優先するのか、難しい相手金沢に対する采配に期待したい。


7.最後に

分析仲間のおぐちさんがこちらで分析noteを作成されています。
こちらも是非ご覧下さい。
https://note.com/yukioguchi/n/n41ede766b23a

ツエーゲン金沢・松本山雅FCをYouTubeで分析されているZ.Y.M TVの練習試合分析動画です。
その他金沢・山雅両チームの分析が多くありますのでそちらも合わせてご覧下さい。
https://youtu.be/ajJSHXHEv8Y

再開初戦、全力で楽しみましょう!
いぬねこ山雅


P.S

6/13に行われた松本山雅FCオンラインチャレンジカップで、ベスト4になりました。
負けた準決勝の試合がアーカイブに残っているのでよかったらご覧下さい!
https://youtu.be/UnxvGdgPBQg

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?