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特撮ドラマ『電光超人グリッドマン』から30年!2つの名作がクロスオーバーする映画『グリッドマン ユニバース』とは

今回はkayserが担当します。
今から30年前、まだインターネットの黎明期であったこの時代に、円谷プロダクションが手掛けた特撮実写ドラマの『電光超人グリッドマン』。この名作を原典としたテレビアニメ『SSSS.GRIDMAN』が放送されたのが2018年。この大ヒットを受け、2021年には、テレビアニメ『SSSS.DYNAZENON』が放送されました。

そして、さらに『電光超人グリッドマン』放送開始から、ちょうど30年目にあたる2023年、2つの名作『SSSS.GRIDMAN』と『SSSS.DYNAZENON』の世界観がクロスオーバーした集大成ともいうべき映画『グリッドマン ユニバース』が公開中です。

そこで、今回は、この「グリッドマン」シリーズ全体を紹介しながら、映画『グリッドマン ユニバース』のみどころをお伝えします!

まずは『電光超人グリッドマン』から!

「ウルトラマン」シリーズで知られる円谷プロダクション創立30周年記念作品として製作されたのが、特撮テレビシリーズ『電光超人グリッドマン』です。この作品が放送された1993年といえば、インターネット黎明期。インターネットはもちろん、コンピューターウィルスなど一般的にはあまり知られていませんでした。

そんな中、仲良し中学生、直人、一平、ゆかの3人は、自分たちで中古パーツを集めてコンピューターを組み上げます。そのコンピューターに、地球にやってきたハイパーエージェントが乗り移り、直人と合体することで、地球を守っていく姿を描いたのが『電光超人グリッドマン』でした。

今では当たり前の映像のデジタル化、CCDカメラの使用、合成などの技術革新が行われる一方で、着ぐるみ、ミニチュアといったこれまで通りの手法も取り入れられ、特撮ファンには堪らない作品に。一部ファンからは、「早すぎた名作」と絶賛されました。

そんな『電光超人グリッドマン』の要素を原案とし、新たな作品として、アニメシリーズの企画が始動するのでした。

『電光超人グリッドマン』~次のステージへ

『電光超人グリッドマン』放送後、雑誌「てれびくん」にて、『電光超人グリッドマン 魔王の逆襲』というタイトルで連載が始まります。その後も、海外版が放送開始されるなど展開。ここで一連のシリーズも一旦は落ち着いていました。

次に始動するのは2015年。「日本アニメ(-ター)見本市」にて制作された短編アニメ『電光超人グリッドマン boys invent great hero』がその最初となります。

続く2017年には、『電光超人グリッドマン boys invent great hero』で円谷とともにタッグを組んだTRIGGERとが、新作アニメとして「グリッドマン」シリーズの制作を発表することに。そこから、新たなのアニメシリーズが開始されることになります。

『SSSS.GRIDMAN』始動

2017年に新作アニメの制作発表がされてから、その1年後となる2018年、いよいよテレビシリーズとして、アニメ『SSSS.GRIDMAN』の放送が始まります。『電光超人グリッドマン』を原作としながらも、オリジナルの物語として展開していきます。

主人公、響裕太はある日、同級生の室田六花の家で目覚めると、一切の記憶を失くしていました。その時、自分の名を呼ぶ声が聞こえます。

声に導かれるまま、六花の母が営むジャンクショップにある古いパソコンを見つけるのでした。そのモニターに映し出されたのグリッドマン。

その出会いから、グリッドマンと一体化し怪獣から街を守る裕太。そんな彼とその支援者たちの姿を描いた物語です。

一瞬、実写パートもみられるところが非常に面白く、原作『電光超人グリッドマン』を彷彿とさせるところがみどころのひとつ。アニメファンだけでなく、特撮ファンも唸らせる名作となっています。放送されるや否やその人気は止まることなく、続編の制作が決定されるのでした。

また、見逃せないのは、『電光超人グリッドマン』にて「グリッドマン」を演じた緑川光が、変わらずグリッドマンを演じていること。褪せることのないその素晴らしい演技と声には、感慨深いものがあります。

『SSSS.DYNAZENON』へ飛躍

『SSSS.GRIDMAN』放送から3年後の2021年、前作の好評を受け新たなシリーズが始まります。それが、『SSSS.DYNAZENON』です。

原作となる『電光超人グリッドマン』に登場するダイナドラゴンの要素を広げ、オリジナルの物語として制作されます。本作ではグリッドマンは一切、登場せず、合体ロボ「ダイナゼノン」を中心とするロボットアニメとして描かれました。

前作『SSSS.GRIDMAN』と物語はかなり異なってはいますが、単体の作品としても十分に楽しめる展開となっているところが、みどころです。

一見、何の関りもない4人が、ダイナゼノンを共に動かしチームとして戦う姿を描きます。本作はまさに仲間の絆を描いた物語。

それぞれの葛藤や孤独など人間ドラマが色濃く描かれている分、人と人との絆という要素が際立って感じられます。

前作との共通点としては、中盤に「グリッドナイト」が登場します。前作と違うのは、そのビジュアル。大人になった姿で登場する「ナイト」の登場により、時間の流れか時空の歪か、物語が繋がっているということを物語っています。

そして、映画『グリッドマン ユニバース』へ

これまで紹介してきた一連の流れにより、2023年、集大成となる映画『グリッドマン ユニバース』が公開されました。

『SSSS.GRIDMAN』と『SSSS.DYNAZENON』の世界がクロスオーバーした作品となっています。これまで語られてきたことが、全て伏線となり、『グリッドマン ユニバース』をもって、全てが繋がっていることがわかります。

これまで自分たちの世界しか知らなかった登場人物たちが、自分たち以外の世界を知り、互いに協力しあい、ひとつの敵に向かっていく姿は非常に感動的です。

また、『SSSS.GRIDMAN』に登場した新条アカネの本当の姿である実写パートもみどころ。この作品で、筆者が好きなシーンでもあります。

この実写とアニメとの融合が、「グリッドマン」シリーズが、実写としてもアニメとしても本当によくできた作品であることを裏付けているのでしょう。

まとめ

今回紹介した「グリッドマン」シリーズ。未見の方は、どこから見るべきか戸惑うのではないでしょうか。結論からお話すると、どこから観ても面白さに変わりはありません!

それぞれの物語がよくできているからこそ、最初の『電光超人グリッドマン』から観て順を追っていっても、『グリッドマン ユニバース』から観て遡っていっても、どちらも面白いということです。

興味のある方は、お好きなところから、ぜひこの世界観に浸ってみてください!

kayser

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