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2月17日・18日公開オススメ映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』『TOCKA[タスカー]』『呪餐(じゅさん) 悪魔の奴隷』

映画ライターの松 弥々子が、今週末、2月17日・18日に公開されるオススメ映画3作品をご紹介します。

アントマン&ワスプ:クアントマニア

アベンジャーズの最小ヒーローにして、娘を愛する父親であることスコット・ラング。ヒーローなのに庶民っぽくて、“親愛なる隣人”よりもさらに一般人に近いのが、スコットが扮する“アントマン”です。

この映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』「アントマン」シリーズの第3作にして、「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」フェーズ5の第1作となる作品です。

この作品では、アントマン(スコット・ラング)とワスプ(ホープ・・ヴァン・ダイン)たちは、スコットの娘のキャシーが開発した装置が暴走したことにより、量子世界へ引きずり込まれてしまいます。

さらに、ディズニープラスで配信中のドラマ「ロキ」に“在り続ける者”として登場した征服者カーンも登場し、アントマンの前に立ち塞がります。

MCUの新たなる幕開けとなるこの作品、「ロキ」を見たうえで観に行くと、より深く楽しめるはずです。

『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(125分/アメリカ/2023年)
原題:Ant-Man and the Wasp: Quantumania
公開:2023年2月17日
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
劇場:全国にて
Official Website:https://marvel.disney.co.jp/movie/antman-wasp-qm
(C)Marvel Studios 2022

TOCKA[タスカー]

ロシア語で憂鬱、憂愁、絶望などを意味する「TOCKA」というタイトルを冠する映画『TOCKA[タスカー]』。この作品は、北海道を舞台に、人生に行き詰まり絶望を感じている3人の男女が出会い、放浪する物語です。

主要登場人物は3人。妻を亡くし会社経営にも失敗した中年の男性(金子清文)。東京での夢を諦め、でも故郷での生活にもなじめない30代の女性(菜葉菜)。まともな職に就けず、詐欺まがいの廃品回収や党湯泥棒で生計を立てている20代の青年(佐野弘樹)。彼らが疲れ切った顔で、人生を変える道行きに出るのです。

北海道名寄市出身の鎌田義孝監督は、実際に起きた2つの嘱託殺人事件事件に触発され、この作品を企画したそうです。「殺してほしい」「死にたい」と願う人物にとって、死は希望なのか、それともただの逃避なのか……。

どこまでも広い大地に雲が低く垂れこめる、オホーツク海沿岸の独特な空気感が、3人のドラマを陰鬱に彩る本作、企画・監督・脚本を手がけた鎌田義孝の覚悟を感じさせる一作でした。

『TOCKA[タスカー]』(119分/日本/2022年)
公開:2023年2月18日
配給:鎌田フィルム
劇場:ユーロスペースほか全国にて順次公開
Official Website:https://tocka-movie.com/
©2022 KAMADA FILM

呪餐(じゅさん) 悪魔の奴隷

2017年に製作されたインドネシアのホラー映画『悪魔の奴隷』。この作品の続編がこの映画『呪餐(じゅさん) 悪魔の奴隷』です。

前作で、母親がゾンビになってしまったリニたち家族は、広い土地にポツンと立つ高層アパートに引っ越してきます。おりしも、外は嵐。アパートの周囲は洪水となり、アパートは孤立してしまいます。

そんな時にアパートでエレベーター事故が発生し、多くの住人が死亡してしまいます。アパートには多くの遺体。洪水の影響で停電したアパートで、リニたちの恐怖の一夜が始まります……。

イスラム圏でもっとも怖いホラーと言われた1980年代のインドネシア映画『夜霧のジョギジョギモンスター』をリメイクした前作『悪魔の奴隷』は、2017年インドネシア映画の観客動員数1位を記録(420万人)しました。その続編となる本作では、観客動員640万人を突破し、インドネシア映画の歴代興行収入3位を記録したそう。

Jホラーとはまったく違うインドネシアホラーの恐怖演出は、かなり斬新。名作ホラーのオマージュと思われるシーンなどもあり、ホラーファンの方ならば、きっと楽しめるはずです。

『呪餐(じゅさん) 悪魔の奴隷』(119分/インドネシア/2022年)
原題:Pengabdi Setan 2: Communion
英題:Satan’s Slaves:Communion
公開:2023年2月17日
配給:アルバトロス・フィルム
劇場:全国にて
Official Website:http://jusan-movie.jp/
© 2022 Rapi Films

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