2月4日公開オススメ映画『ギャング・オブ・アメリカ』『パイプライン』『355』

2022年2月4日 16:29

映画ライターの松弥々子が、今週末、2月4日に公開されるオススメ映画3作品をご紹介します。

ぜひ、映画館へのお出かけ前の参考にしてみてください。

ギャング・オブ・アメリカ

1900年代のアメリカで裏社会を牛耳ったギャングの大物たち。アル・カポネ、フランク・コステロ、ラッキー・ルチアーノ、ベンジャミン・シーゲル、そしてマイヤー・ランスキー。

本作『ギャング・オブ・アメリカ』は1983年に亡くなったマイヤー・ランスキーが、その晩年にインタビューを受け、彼の人生を振り返るという形式で、ランスキーがアメリカにやってきた1910年代から、ギャングとしてのし上がり、犯罪シンジケートを作り上げていく様を描いています。

彼は、殺し屋集団「マーダー・インク」を組織し、ラスベガスのカジノビジネスを大きくし、キューバに進出してカジノ経営で巨万の富を築きます。その隠し資産は3億ドルとも言われ、FBIにも狙われていましたが、その資産はいまだに見つかっていないそう……。

このランスキーを演じるのは、ハーヴェイ・カイテル。老いたランスキーの不気味なカリスマ性を、静かに、かつ力強く表現しています。

この作品の監督であるエタン・ロッカウェイ監督の父親ロバート・ロッカウェイは、実際に晩年のランスキーにインタビューを行ったライターだそう。アメリカ史上最大の犯罪組織の創設者で残虐な殺人者であると同時に、夫であり、父親であり、愛国者でもあったランスキーの複雑なキャラクターを感じさせる、実録映画でした。

『ギャング・オブ・アメリカ』（119分／アメリカ／2021年）
原題：Lansky
公開：2022年2月4日
配給：アルバトロス・フィルム
劇場：新宿バルト９ほか全国にて
Official Website：https://gang-of-america.com/
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パイプライン

韓国で実際に行われている“盗油”という犯罪と、その犯罪を企む黒幕と、海千山千の“盗油師”たちが騙し騙されながら繰り広げる大騒動を描いた映画『パイプライン』

『マルチュク青春通り』『江南ブルース』のユ・ハ監督が、『君に泳げ！』「空から降る一億の星」のソ・イングク、「夜を歩く士（ソンビ）」「ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた」のソ・イングクをメインキャストに迎え、数千億ウォンの石油を盗み出そうとする企みの模様を描いています。

『パイプライン』（108分／韓国／2021年）
原題：파이프라인
英題：Pipeline
公開：2022年2月4日
配給：クロックワークス
劇場：シネマート新宿ほか全国にて
Official Website：https://klockworx-asia.com/pipeline/
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355

ジェシカ・チャステインが製作・主演を務めた映画『355』。

ジェシカ・チャステインを始めとするルピタ・ニョンゴ、ペネロペ・クルス、ダイアン・クルーガー、ファン・ビンビンといった世界各国の女性スパイたちが、協力しながら国際テロ組織に挑むというスパイ・アクションです。

近年、女優が製作を担当する映画が増えています。映画制作に乗り出す女優たちの特徴は、名前貸しなどではなく、しっかりと自分でプロデューサーとして作品に参加し、女性をエンパワーする映画やドラマを作り続けていること。

ニコール・キッドマン（『ラビット・ホール』「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」）、シャーリーズ・セロン（『モンスター』『スキャンダル』）、マーゴット・ロビー（『プロミシング・ヤング・ウーマン』『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』）……。
ここ数年で彼女たちが製作を手がけた映画を思い浮かべるだけで、これらの作品に名作が多いことは、理解していただけるでしょう。

本作『355』も、女優ジェシカ・チャステインが女性キャストたちを集めて製作した、パワーあふれるエンターテインメント映画。その座組を見ただけで「絶対に面白い」と確信できる、現代性にあふれる、かつエンターテインメント性もたっぷりなアクション映画です。

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