日曜朝がサシに来る
日曜に早起きすると、なんか得した気ぃがしますわね。
とはいえ早く起きたからって、特段なんかする訳でもないんですわ。
いつものように、庭に大きな穴を掘ってそれをもう一回埋めてみたり、、シュレッダーにかけた紙を貼り合わせて元のフロアガイドに戻したり、やることなんてそんなもんです。
結果だけ見たら寝る時間削っただけ。
でもなんか、日曜に早起きできたって嬉しいんよ。
トイレから帰ってきたら、お会計終わってた時くらい嬉しい。
そんな日曜の朝。
俺がちょっとした幸せを感じさせてくれるのが、「プリキュア」なんですよね。
俺はプリキュアの事はほとんど何にも知らんのですよ。
プリキュアの知ってる情報なんて、悪い奴と戦うってことと、女の子が色で呼ばれてるってこと。
あと多分ですけど、桜を見る会の話はしないってことくらいです。
言っちゃなんですけど、プリキュアの内容は重要じゃないんですよ。
プリキュアをやってる時間に起きることができたってことがうれしいんですよね。
そんで昨日も早起きの喜びのままで、ぼーっとプリキュアを見てましてね。
その流れで仮面ライダーが始まったんすよ。
カッコイイオープニングに聞き覚えのある歌声。
歌ってる人達を見てみるとさ、アレキとスカパラのコラボなんすね。
その時思ったんすよ、もう俺はサシにこられる年齢になったんやと。
今年で28歳のしがないサラリーマンの私ですけど、学生の頃から「仮面ライダーは主婦もターゲットにしている」って話題になっとったんすよ。
確かオダギリジョーがライダーしてた時でしたかね。
子供一本をターゲットにしてた仮面ライダーが、イケメンの起用とドラマ性を持たせて、一緒に見ていたお母さんから人気になりだしたんって。
仮面ライダーがそういう戦略で人気になってるってのは知ってましたけど、子供のお母さん世代ってその頃からすると10歳、20歳上っすから、やってんなぁ位で思ってたんすよ。
そんな中でアレキとスカパラのコラボですよ。
ちょうど俺が大学入ったくらいで、「I Wanna Go To Hawaii」のアルバムが発売されて、「Rocknrolla!」に大熱狂していたあのバンドが、テーマソングを歌ってる。
完全に刀は僕ら世代に向けて振り下ろされてるなぁと思ったんすよね。
高校球児が年下になってハッとするのと同じで、お母さん世代をターゲットにしている、のお母さん世代が、もう自分世代やったんですよ。
今まで戦略としてターゲットの世代を作るって話には聞いてたけど、どこか実感がわいてなかったんよな。
ただひとつを実感すると、いろんなものに気が付いて見え方が違ってきたんすよね。
それこそプリキュアもそうっすよ。
がっつり子供に人気が出るように、キメキメのテーマソングにダンス付きのエンディングで、テンションを高めてダンスで一体化がコンテンツになってるっしょ。
話もちっちゃい子から見たお姉さんを狙ってるんでしょう。
別に大人から見たリアルはないですけど、子供から見たお姉さんやからそんなことはいらんですもんね。
これがターゲット戦略か、となんか変なところで学びを持ってしまったんすよね。
仮面ライダーを見終えてぼーっとしてると、流れでキラメイジャーが始まった。
キメキメのテーマソングにダンス付きのエンディング。
女子のプリキュア、男子の戦隊。
すみわけが完璧な流れに、コンテンツを作る人間の、底知れなさを感じる。
今日のキラメイジャーは、悪口を力に変える敵との闘い。
敵は町に悪口を言いたくなるオーラを振り撒き、町が悪口であふれてしまっている。
カップルの彼女が彼氏に悪口を言う。
おじさんがおばさんに日ごろの悪口を言っている。
そんな中で、子供がサンタさんに向かって言った。
「いい年してコスプレ。恥ずかしくないの?」
えっ?
キラメイジャー。
俺、サシに来てる?
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