積みグミ

 宝石みたいに透き通っていて綺麗だから、私はグミが好き。たぶん飴のほうが光沢もあって固いから宝石に近いと思うけど、グミには勝てない。いくら綺麗で甘くても、もぐもぐできないのは困る。食べた気にもならないから。

 でも、グミが一番いいのは、この上なく人工物なところ。宝石みたいに綺麗で、果実みたいに甘くて、乳首みたいな柔らかさで、手も汚れない。手っ取り早く幸せな気持ちになれるように作られた、全年齢向けおしゃぶり。

 そして、そのグミたちに敬意を表し、その権威を称えるためにグミを積んでみよう。エジプト王家を祀るみたいに、四角錐の形にグミを積み上げていく。レンガみたいな形の四角いサワーズを使うとうまく積めると思うけど、もうカメ形のやつに移行して生産停止していた。

 その積むではなくて、ゲームソフトとかプラモデルのとかによく使うほうの積むなのです。買ってからまだ開けないうちに次のを買っちゃって、在庫みたいに積みあがっちゃうような、積む。決しておいしそうじゃなくても、買っちゃう。いまは開けてないのが4つある。

 積みゲーを消化するって良く言うけど、グミは食べ物だから、2段階の消化が必要。本来の意味での消化。咀嚼とか消化とか、比喩表現のときばっかり顔を見せるよね、おかしいね。

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