狗文斎

それはそれはたくさん短編を書きます。 長編は準備中。(書けない)

狗文斎

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最近の記事

晩稲

 春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。なんて言うが、現代の日本人にとっては春眠暁を覚えずの方がなじみ深い。 つまりは、春の朝起きれるやつなんていないのだ。正月が過ぎ、だんだんと休みモードから経済活動をしなければならない日々が近づいてくる。しかし、そんな現実はできるだけ見ないようにしたい。そうなれば、物理的に目を開けなければいい。それすなわち、朝はなるべく起きないようにするのが人の常なのである。  「いつまで寝てるの、

    • 拝啓

      「怪物と一時を過ごしたことがある。」  先日亡くなった母の遺品整理をしていたとき、一通の手紙を見つけました。宛名は書かれておらず、厳重に箪笥の奥にしまってありました。手紙の保管状況と書き出しから見るに、「手紙」というよりかは、「独白状」のようなものに見えました。  何か抱えていたのでしょうか。生前の母は、特別厳しかったり、優しかったりしたわけではありませんでした。ただ、普通に、当たり前に、俺を育て上げてくれました。だから何か隠していたようには思えませんでしたが、人には隠し

      • 玉ねぎは拾うべきか

        ぽとりと玉ねぎが落ちる。それは今さっき、僕がスーパーで買った代物だ。丸い形の恩恵なのかコロコロとなかなかに止まらない。転がる玉ねぎと、それを追いかけるパジャマ姿の若者。それはまぁ、滑稽な気がする。そんなことを考えたら、急に今の状況が恥ずかしくなってきた。いっそのこと、あの玉ねぎのことは諦めよう。そうだ、それがいい。いくら深夜だからパジャマ姿(ジャージ)でいてもそこまで違和感がないとはいえ、玉ねぎを追う、その姿は笑いものに他ならない。僕はあの丸い刺激物を諦めることにした。惜しい

        • 初めまして!!!!!!

          どうも初めまして、狗文斎(くぶんさい)と申します。 普段は関東で大学生をやってます。 僕のnoteは、基本的に自分のアイディアの殴り書きとか、自分の作品の細かい設定みたいなものを、その辺に置いておく場所にしようと思っています。 よろしくおねがいします。