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結局、明智吾郎とは何者だったのか?

お久しぶりです!
更新が滞っていましたが、その間『ペルソナ5ザ・ロイヤル』をガチプレイしていました。
「怪盗」がテーマの話の参考に……とサクッとストーリーだけ追うつもりが、3か月かけて「満月」と「霧の日」まで終わらせる事に……
ちなみに、2周目もやる予定です。

ざっくりと感想を言えば、めちゃくちゃ好みでした!
「ゲームプレイのための物語」でなくて、物語の構成としてダンジョンやバトル要素がある、という感じで、物語に仕組まれたギミックが凄かったです。
創作をやってる端くれとしては、かなり刺激になる作品でした。

そして今日、ようやくトゥルーエンドまで到達したのですが、はいはい、考察しがいのあるモノをブチこんできてくれましたね。
今更感は強いですが、私なりの(かなり超訳な)考察をしてみます。

ここからはネタバレになりますので、プレイされてない方はご覧にならないようお願いします。

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Take Your Time

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結局、明智吾郎とは何者だったのか?

ここから考察に入ります。
分かってる方しかご覧になっていない前提で、説明は全部飛ばしていきます。

謎1 いつからペルソナ能力を持っていたのか?

まず、「明智吾郎が全ての精神暴走事件の犯人である」という前提として、作中に言及されている中で最初に起こった事件は、2年前の「一色若葉の交通事故死」ではないかと。
つまり、作中の年齢が高校3年(18歳)として、少なくとも16歳の頃には異世界に入れる能力、つまりペルソナ能力を持っていた、という事になります。
そして、彼の発現するペルソナのアルカナは『正義』(本当の姿では逆位置)。
「ふたつ以上のペルソナを所持する」というワイルドの素養を持っていた訳です。

……となると、ベルベットルームへの入室資格はあったのでは?

謎2 「聖杯」との関係

上記を踏まえると、ジョーカー&明智のペルソナ能力が「聖杯」が与えたものだったとして、その時差が2年あります。
その2年間、聖杯とイゴールは何をしていたのか? 既にベルベットルームは「聖杯」の手の内にあったのか。
……いや、乗っ取られる直前にモルガナが生み出された事から、物語がはじまる直前だった気がしますね、モルガナとの出会いの状況からして。

聖杯とイゴールは、2人のトリックスターを競い合わせて世界の行く末を決めるゲームをしていた。
つまりはこの2年間にも、ジョーカー以外のトリックスターが明智によって潰されていた可能性もあるのでは? と思うのです。

なので、ジョーカーはかなりの特異点だったんじゃないかと。

謎3 シドウパレスのアレ

アレは私、絶対に生きていると思ってました。
パレスのルールとして、「入った場所から出る」があるので、明智があの場所から入ったとすれば、脱出は可能だったはずなので。

現に、エンディングのスタッフロール後に登場していましたし、「シドウパレスのルート確保後に予告状を出さなかったパターンのバッドエンド」にも、登場してたんですよね。
シドウパレスのバッドエンドは、聖杯戦より前なので、丸喜の認知がない時期。
生きてないとあり得ません。

となると、最大の謎は……

謎4 マルキパレスでの明智は誰?

ここの解釈が最も難解な気がします。
丸喜は「明智はシドウパレスで死亡した」と認識して、ジョーカーたちの認知を操作して彼の死をなかった事にしていました。
しかし、実際に生きていたら、それは可能だったのか。

そう考えた時、可能性はふたつ。
①明智が丸喜の認知を「死んだ」と操作していた
②丸喜が予告状の日、ジョーカーに語った事が嘘だった
のどちらかではないかと。
どちらにしろ、マルキパレスでの彼は「認知上の存在」であったと思います。マルキパレス消滅後、ジョーカーが収監されている事からも、これは間違いないかと。

もうひとつ根拠を出すとすれば、ジョーカー&明智のショータイムには、ジョゼのホシが関与していない、というところも。

私は①を支持したいですね。
ジョーカーや丸喜よりも前から異世界を自由に行き来していた彼なら、丸喜の目的を察して認知を操作する事は可能だったのではと思います。

謎5 エンディングでの明智

上記の可能性から解釈すると、ラストで新幹線の横を通りかかった明智(二人のスーツ姿の男性と行動を共にしていた)は、本人だったのではないかと。
となると、彼が「死んだ」事にしてまで生きていた理由が気になるところです。

ここはもう、私なりの解釈でしかありませんが……
異世界及びベルベットルームは消滅しても、「認知訶学」は消滅した訳ではないのです。現に、佐倉双葉はこの先、認知訶学の研究をしていくと言及しています。
……それはつまり、この先も異世界が発現する可能性は消せない、という訳です。

死んだ事にしてジョーカーをやり過ごし、怪盗団を解散させたところで、明智の本来の目的を果たす──これまでの罪をなかった事にし、彼なりの「正しい世界」を作るつもりである。
そんな風に思えるのです。
そして、彼の姿を認識した瞬間、ジョーカーが怪盗服になります。
明智の真の目的を悟ったジョーカーは、ライバルとして立ち塞がる覚悟がある……というのを示しているのでは……。
一緒にいたスーツ姿の2人が、獅童の元で認知訶学を研究していた人たちであるとすれば、ジョーカーたちが丸喜を相手にしている間に、真の明智はその地盤を着実に作り上げていた……それを察知しての──もしくは、既に現実が、明智の手の内の認知世界となっている事を悟ったジョーカーの「ニヤッ」だったら、面白いなー!

ちなみに、「ペルソナ5ザ・ロイヤル」本編しかプレイしていないので、他の作品で言及されていれば、全くの見当違いの考察になるかとは思いますが、ノリと勢いでやっちまったな! でお見逃しいただけると嬉しいです……

長々と書きましたが、明智吾郎のスピンオフを期待しております!
では、サラダバー!


【追記】
もうちょっと穿ってみます。

ニイジマパレス後のアレで、彼の不用意な発言により、盗聴していた双葉に「黒幕は獅童」とバレる訳ですが……

もし、それが意図的なものであったとしたら?

盗聴されている可能性は織り込み済で、怪盗団に対し獅童の存在を伝えていたとしたら、と仮定すると、明智がもっとエグい奴になりますね……

ジョーカーの死亡により、復讐心に駆られた怪盗団が獅童へ向かう事を促している訳です。
(後のテレビ番組での彼の様子から、ジョーカー生還のトリックまでは見抜けていなかったと思われる)
その目的は、獅童の抱える認知訶学研究を奪うため。
シドウパレスのアレすら演技である可能性が出てきます。

はじめから、怪盗団を利用して異世界を掌握しようとしていた。

※テレビ局でのパンケーキ事件も、ただ異世界に行った事があるからモルガナの言葉が聞き取れるのではなく、モルガナを「喋る猫」と認識していないと無理なのでは……と思うのです。
でなければ、新島検事もモルガナの言葉が分かるとなりかねないので。
なので、明智は「わざと」ヒントを与えつつ接触してきた、と思っています。

この解釈、好きです。

あくまで、二次創作的な妄想ですけどね。


【追記2】

ジョーカーに芳澤から送られてきた「初詣写真」の事を忘れてました…

あれ、佐倉惣治郎はじめコープの人々の認知からするとおかしいんですよね。ジョーカーはクリスマスに出頭している訳ですから。
なら、あれは何なのか。

あくまで妄想ですが……
「マルキパレスから帰還した『現実世界』と思っていたあの世界は、既に明智の認知世界になっていた」
と解釈すれば、矛盾はないかと。

その切り替わりが、マルキパレスの崩壊と同時だった訳です。
丸喜拓人が聖杯から世界を奪ったように、明智もまた、丸喜から世界の認知を奪っていたとしたら……

マルキパレスの崩壊で『なかったこと』にされたはずのマルキの世界での認知が、明智に引き継がれたために残留していた……
モルガナの生還も、クリスマス・イブでは、聖杯から丸喜に認知の主導権が移る事で成り立ったとしたら、2月3日もそのパターンで有り得るのでは?

モルガナといえば、なぜかヘリコプターに変身しましたが、そこにも何者かの「認知」が関わっていてもおかしくないかと。

また、バレンタインイベント(修羅場コース)を一通り見ましたが、怪盗団以外の全員がジョーカーに対し
「印象が変わった」
と言っているのも、根拠になるかもしれません。

それプラス。
ここは表記ブレの範囲かもしれませんが……
ジョーカーが出頭してから、「少年院」「収監」「裁判」の辺りの設定があやふやな気がしました。
これも、現実よりも「明智の認知世界」と解釈した方が納得できるかも?と思います。

他にも、怪盗団の面々が、何度も「ここは現実なんだよね?」と確認するような会話が出てきたし、調べたところ、無印の「ペルソナ5」と「ロイヤル」では、結末が違うんですよね。怪盗団が再結成できないような未来分岐……

となると、ラストでジョーカーが一瞬だけ怪盗服になる場面の意味が変わってきますね……

芳澤の写真等で、薄々「何かがおかしい」と思いつつ確信が持てなかったが、明智を見て真実を悟り、『反逆の意思を持った』──

明智からしたら、「ジョーカー殺害」で喫した敗北を、彼の認知世界で生かしておく事で報復した、と考えられるかと。

とはいえ、時は既に遅し……

ベルベットルームで「世界」のアルカナを手に入れたのも、ラヴェンツァから牢獄の鍵を渡されたのも、認知上の出来事。
実際は、青い牢獄から「明智吾郎」という牢獄──『歪んだ世界』に場所を移しただけで、アルカナは「愚者」のまま。

為す術なく、ジョーカーはマスクを外す事で、完全敗北を認めた──

うわああ!なんてものを見せられたのか!!

……という、救いのない結末が大好きな物書きの偏執的考察でした。

※認識違いがありそうなので、2周目でもう少しちゃんと検証してみます。

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