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CRCってどんな人?

こんばんは、治験のいぬです。
 今日は、CRCのバックグラウンド (どんな人が働いているのか) についてお話したいと思います。

 CRCそのものには、求められる医療資格はありません。
なぜならば、治験を行う医師の医学的判断以外の部分を担う仕事だからです。

しかし、医学は広くて深い学問なので、
就労後に一から知識を身につけることはかなり大変です。
そのため、何かしらの医療知識や、自然科学系の
知識がある人が担う事が多いです。

 個人的には、医療に貢献したいという思いがあり、
知識を増やしたりすることが好きな方であれば、
文系出身者でも十分活躍できると思っています。

どんな知識が求められるのか

 治験では、採血や心電図をはじめ、治験薬の効果を調べるための検査が実施されます。
この領域で強みを発揮するのは、臨床検査技師や看護師です。また、通常診療と治験検査との違いをよく理解しているのも、彼らです。
 通常診療だと、こういう流れで検査と診察をする・・・血糖値と採尿の検査結果が出てくるには、だいたい何分くらいかかる・・・など。

 検査値から患者さんの異変をいち早く察知して医師に知らせたり、
患者さんの表情や会話の内容から、体調不良を検知したりすることが得意な方も多いです。

 また、治験薬が正しく服用され、管理され、回収されることも大切です。なぜならば、そもそもお薬は正しく使われないと効果を発揮しないからです。
未承認のお薬を普通の方法で捨てられてしまっては困るので、回収と保管もCRCの大事な仕事です。

 この領域では、薬剤師が強みを発揮します。
一般的に、薬局では調剤→処方監査→投薬 (お薬の説明) となりますが、
この流れを治験に当てはめて、医療機関に説明し、理解を得ることができます。

また、治験薬の特徴や薬品の組成 (仕組み) から、起こりやすい副作用 (治験では有害事象と呼びます) を予測し、
治験参加者さんからの情報収集に役立てることができます。

 その他にも、協力を得られやすい柔和な態度や、
各種法令を遵守する意識などが求められますが、
このあたりはCRCとしての経験を積むことで培われることが多いです。

ここまで読んで、「CRCの仕事は難しそう・・・」と考える方が多いかもしれません。
確かに、すべてを100点でこなすのは難しいかもしれません。
僕もすべてを完璧にできるわけではないので、常に人の指摘を受けながら業務を進めています。

この仕事は、10年経っても同僚から指摘を受けることがあることが特徴だと思います。一般的なお仕事は、ベテランになるとすべての仕事を1人でできる (独り立ち=指摘が減る・受けない) とい業種も多いですが、
CRCの業務は、やろうと思えばいくらでも品質を高めることができるので、際限がありません。

こういう意味でも、ちょうどいい塩梅を見極められる人が向いているかもしれません。

CRCには、様々な背景を持つ人がいます。
いずれにしても、患者さんや新薬のために自分の得意な部分を活かして、
お仕事にあたっています。

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