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2017年4月5日 23:54
※哉村氏とのリレー小説です。前回はこちら。第一回はこちら。 ぼくの目にうつるものだけをぼくは信じている。 しずくが落ちて、ぼくのほほをぬらす。水はぶあつい葉っぱから落ちてくる。うれしい、と思う。ぼくの口は多分、ほほえみの形になっている。いまここにはだれもいない。ユキヒコは出て行ってしまった。 ユキヒコ。 ここの外でも、中でも、どちらでもあまり見たことのないような人だった。ぼくなんか