見出し画像

暗黙知を経験者から共有できる文化を作る【#昼活新規事業 2022/9/30】

新規事業の人事評価は難しいが、挑戦を後押しするために考え尽くさねばならない

「新規事業立ち上げのリーダー」という肩書の聞こえは良いものの、担当者の人事評価は難しいです。新規事業が大成功を納めて利益を上げれば誰にでも分かりやすく評価しやすいですが、やむを得ず撤退という結果になってしまうパターンが多いからです。

人事評価の方法として、昇給や給与の上給などがあります。しかし、一律にこのような評価方法を新規事業に適用してしまうと、社内のステータスを上げる方法としてサービスを立ち上げて撤退するという方法が確立されてしまいます。

そこで、利益が出なかったプロジェクトのメンバーの怠慢やリスクヘッジの不十分さが原因で撤退することになっていないか、確認しながら評価をする必要があります。

また、撤退基準に従い新規事業を撤退した際の、そこに携わっていた従業員の人事評価方法もまた悩ましいものです。感情に囚われずに撤退という意思決定を行い、サービス利用者やステークホルダーに納得のいく説明ができたかが評価のポイントになります。


社内の過去の事例から、社内提案の勘所を学ぶ

何年も前に検討されたが、利益が見込めないという理由で、事業化に至らなかった事業があって、同様のテーマで事業を始める時、上層部から「前回は事業化に至らなかったから、今回も事業として扱わない」と、予算が承認されないことがあります。

当時の状況では事業化が不可能だったとしても、時代や技術の進歩や社内のリソース状況によっては事業化が可能な場合もあります。このように、事業化に至らなかった事業を再検討する時こそ、過去の事例をしっかりと振り返ることが重要です。

事業化に至らなかった原因を分析します。当時がどのような理由で止められたのか。それが現在だとなぜ進められるのか。それをしっかり説明する必要があるからです。

その上で、当時と現在とで、時代背景や販売チャネルがどう異なるのか、その変化により立てられる仮説と見込まれる成果がどう異なるのか。それを提案に盛り込みます。


暗黙知を経験者から共有できる文化を作る

インサイトも社内提案の勘所も、過去の失敗事例からの学びは大いに活かすべきです。そのためにも気軽にアウトプット・インプットできる環境を整えましょう。

①現場をよく知るプレイヤー同士で行う

リーダークラスがメンバーに向けて話をするときは講演会のような形式になることが多く、すると細かい情報が欠如します。一方的なコミニュケーションにならないためにも事業の担当者のような現場をよく知るプレイヤー同士で情報共有できる環境を構築しましょう。

②心理的安全性を確保する

社外の人なども同席する会議など、オフィシャルな環境だと発言がしずらいものです。経験を共有し合うメンバー全てが信頼して話し合えるように、なるべく閉じたコミュニティのなかで行いましょう。

役員レベルのメンバーが話すと他のメンバーが発言を控えたりして、時間を占有してしまうこともあります。役員レベルのメンバーが話すときは現場のメンバーの話し合いを盛り上げることに意識的に努めましょう。

③メインテーマから派生した話題の盛り上がりも重要

メインテーマから派生した内容で、メンバー同士が議論を交わすことは議論が活発である証拠です。一見雑談のように見えますが、新たな問題点が見つかったり、解決の糸口になることもあります。関係の無い雑談と捉えるのではなく、よりよい答えに近づいていると認識しましょう。オンライン上でのミーティングでは、実際の会話から派生した内容がチャット上で議論される例などが挙げられます。


事業失敗経験者の役割は支援者たれ

事業撤退経験を持つひとの役割は、他のメンバーも活用できるように経験をフレーム化することや、他の組織をインキュベートすることです。

失敗したという事実だけにとらわれるのではなく、失敗を防ぐ方法を振り返ることで、新たに事業を立ち上げるときの失敗確率が下がります。

新規事業を撤退するときの具体的な流れはもちろん、社内のメンバーがどのように受け止めたかなどは、次のステップに進むためのモチベーションにも繋がります。

一般的には八割から九割の企業が新規事業に失敗するとも言われていますが、自社で展開するサービスをゼロベースで作りあげて利益を出すことは、メンバーにとっても大きな経験にもなります。

また、事業撤退経験を持つ人の知見共有やプレイヤー同士が実りのある議論をするための環境構築方法などは、異なる企業同士が知見を共有し合う意識も重要です。それ自体が競争優位性に繋がるわけではありません。秘匿するのではなくオープンマインドでのコミュニケーションをとることが、さらなる学びに繋がります。

スタートアップ界隈ではよくノウハウや知見をnoteでの発信したり、オフラインのセミナーや交流会などが開催されています。大企業も同様の意識で競合も共に市場を盛り上げる仲間であるという意識を持ってるといいですね。


▼2022/10/28の放送を聴く▼

▼clubhouseに参加する▼

★*…━━━━━━━━━━━━━━━━━━
新規事業に携わる人たちの
新規事業に携わる人たちによる
新規事業に携わる人たちのための
交流コミュニティ🤝IntraStar
━━━━━━━━━━━━━━━━━━…*★

facebook group「IntraStar」
https://www.facebook.com/groups/intrastar/

LINEオープンチャット「新規事業のへや」
https://line.me/ti/g2/bmDIaj9Evb2BPbsAIXtUrQ

clubhouse「IntraStar」
https://www.joinclubhouse.com/club/IntraStar

新規事業の情報共有「IntraStar.Wiki」
https://intrastar.wiki/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?