心置きなく後悔できるようにしようと思った

今年に入ってからずっと同じサイトを作り込んでいて、でも全然目が出ていません。毎日焦燥感に駆られるし、将来への不安もじわじわと精神を侵してくる日々、正直しんどいです。

精神がやられてくると気力もなくなり、自暴自棄気味にもなり、なんだか全てがどうでも良くなってきて、気が向いたときに数十分ちょこっとやれることをやって、後は刹那的楽しさだけを味わうというのが最近の毎日でした。

そんな日々を送っているとふと陸上に身を投じていた頃を思い出します。中学生の頃、高校生の頃、大学生の頃。いつの時代を思い出しても走っていたときのことしか思い出せない程度には、それしかない日々でした。

大学生の頃を思い返すと、3つのことが頭に浮かんできます。

1つ目は箱根駅伝を諦めたときのことです。

大学2年生になりようやく良いタイムを出せるようになり、この調子で伸ばしていければ中学生の頃から漠然と頭にあった箱根駅伝を走るという夢が叶えられる。そうだったはずなのに「十分頑張ったでしょ」と気持ちが切れたからなのか、それとももっと違う理由があったのか分かりませんが、僕は長期間に渡る怪我をし、心が折れました。

あの頃のことを思うと、体調管理に必要な知識を当時持てていたら、もっと違う結果を得られたのではないかと、モヤモヤとした気持ちを味わう羽目になるのです。

2つ目は何度怪我をしても諦めなかった同期が唯一箱根駅伝出場を決めたときのことです。

そいつは僕と同じく怪我がちなやつで、しかも実績で言えば僕よりも遅く、到底箱根を走ると思われるような男ではありませんでした。

しかし彼は諦めず怪我に1年以上向き合い、それを治しました。そしてストイックに練習に取り組み続け、大学3年になる頃にはチームのエースという立場を獲得。大学4年になると再び怪我に悩まされましたが、冬に間に合わせ選抜選手として箱根を同期で唯一走った男となりました。言葉にしてみると主人公みたいなやつだな、イケメンでモテモテだったし。

その姿を見た時「なんて凄いやつなんだ」という気持ちと(もっと俺も頑張ってたら違う結果だったのかな)という気持ちは、たまに思い出すと苦しいものがあります。

3つ目は3つ上の先輩が売れっ子作家になっていたことです。

3つ上にとても真面目な先輩がいました。練習に対して取り組む姿は病的で、彼の名誉のために伏せますが、頑張りすぎたがゆえに醜態を晒すこともしばしばあったことを覚えています。

ちょっとした変人という立場を獲得していた彼ですが、合宿の際同部屋になった所、みんなが朝練習で疲れ果てて仮眠をとっている中、一人だけノートパソコンを開いてコソコソとなにかしています。

気になったので聞いてみますと「就職活動だよ」とのことで、よく頑張れるなぁと思ったことを覚えています。

それから1年の月日が流れその先輩は卒業し、風のうわさでは「専門学校に行ったらしい」と耳にしました。しかし実際のところは違い、留年した彼と仲の良かった先輩から「あいつは今超売れっ子の作家になってるよ」とのこと。作品を聞いたので調べてみると、とあるランキングにて1位を獲得しているではないですか。

日が立つごとに彼の作品は知名度を伸ばしていき、僕が卒業する頃にはアニメ化、メディアミックス、ソシャゲとのコラボ、作品自体のソシャゲの登場……。誰が見ても売れっ子と言える結果を残していました。

僕も創作というものには憧れがあり、大学一年生の頃はたまに文章を簡単に作っては、完成させずディレクトリの奥底に放置するという日々でした。

それゆえに彼の輝かしい成果は嫉妬と羨望を刺激し、自分の無力感を嫌というほど感じさせてきたものです。

この3つの話には全て共通して「自分の頑張らなさ」が関係しています。

もちろん頑張ったからといって必ず報われるなんてことはありません、でも頑張らなければ自分の望む結果を得ることもできません。

最近の自己嫌悪に溢れた日々を過ごしていて、ふとここまで書いてきた3つのことを思い出しました。

今、大学生当時を振り返り、努力からの逃避を後悔しているように。きっと10年経ったら、今現在の努力からの逃避を後悔するんだろうなと思います。

未来がどうなるかなんて分かりません。頑張っても僕が未だに憧れる、努力によって望む結果を手に入れた彼らのような体験をすることはできないかもしれません。

でも、これ以上なく頑張ったのなら「あれはどうしようもなかった」と、未来の後悔の形はまた変わると思うんです。心置きなく後悔できると思うんです。

欲しい未来は手に入らないかもしれないけど、欲しい過去は頑張ったなら頑張った分だけ手に入る。だったらそのために今苦しい思いをしてみようと思いました。まずは娯楽への動線を消すことから始めてみようか。

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