村山由佳「約束」

「小学生で読んだ本の感想」というお題を提案したの、実は私です。

みんなどんな本がおもしろいと感じるのかな、小学生の時どんな人だったのかな、と気になったからです。

で、私の小学生時代はといいますと、公立の小学校なのにクラスメイトの文化資本がべらぼうに高く、読書する人が多かった。

クラスに一人くらいの割合で本をたくさんもってきて、みんなに貸し出していた人がいました。どんな本を読もうと邪魔されない、そういう意味で恵まれていたのかもしれませんね。たとえそれが広辞苑でも。

小3,4の時は江戸川乱歩の少年探偵団、青い鳥文庫のパスワードシリーズ。

小5,6の時は宮部みゆきや浅田次郎といった大人向けの小説を読みました。

余談ですがそのころ源氏物語ーもちろん現代版ですがーにも挑戦して、「こいつ恋して別れてその繰り返しじゃん」と空蝉の章で挫折しました。めちゃめちゃ序盤です。

ただ、今回紹介するのはどちらかと言えば児童小説に分類できるでしょう。

あらすじはうろ覚え。小学生の仲良し4人組がいて、一人が原因不明の難病にかかってしまう。残りの3人はその子をなんとか救おうと、タイムマシンを作ろうとします。親に内緒で秘密基地で作業する3人。果たして病気は治るのか?

・・・

僕たちはなんともないのに、その子はなぜ病気にかかったのか?

なぜ僕たちは病気を治せないのか?

残酷なまでの不公平感、無力感。子供心に強烈に響きました。身近な人が難病にかかったらどうしようとか、そんなことをよく考えてました。


ちなみに高校生になって誕生日プレゼントに、友達からこの本を渡されました。

主人公たちが大人になったときのエピソードが含まれており、また新しい発見があったなあと記憶しています。

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