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無印良品が家具のサブスクリプション開始

 久々に気になるニュースが飛び込んできました。
 無印良品を展開する良品計画が、家具のサブスクリプション、つまり月額定額サービスを1月15日から開始したというニュースに興味を持った方は多いのではないでしょうか。ここ数年、消費市場はモノを購入して所有する時代から、シェアしたり、レンタルしたりして気軽に利用する時代へと変化しつつあります。そんななか、サブスクリプションサービスは、携帯アプリや音楽配信、ファッション、美容、アート、食品だけでなく、さまざまな業種に広がり、人々の暮らしを変える新たなビジネスとして注目されています。

 ただ、「サブスクリプション」という言葉が一人歩きして、ビジネスの仕組みが正しく理解されていない面もあります。月額定額制という課金制度を導入すれば、自然と収益が上がるようなイメージも持たれています。そうした姿勢でサブスクリプションを運営して失敗するケースも少なくありません。大切なのは、ユーザーとのつながりを築くことで、そのための仕組みづくりが必要なのです。
 
 無印良品は、創業以来の長い歴史の中ですでに多くの顧客やファンがいますが、最近は地域や食とのつながりを強め、新たなファンを増やしています。家具のサブスクリプションも、顧客とのつながりを深める取り組みの一環といえるでしょう。

 以下に、ニュースリリースをわかりやすくまとめました。

 無印良品の月額定額サービスは、ベッド、デスク、チェア、収納家具といった日常の暮らしに最低限必要な家具類が対象となります。汎用性が高く、シンプルで、パーツ交換やメンテナンス可能な商品が選ばれました。
 初期費用は月額利用料金と配送料のみで、月額定額料金は手頃です。契約は1年・2年・3年・4年の4プランで、期間満了後は、解約・返却、もくしは契約延長、買取を選択できます。
 たとえば、税込2万4900円の木製デスクは、4年契約プランで月々500円(税込)、税込2万9900円の脚付きマットレスのシングルベッドは、同600円(税込)。4年後に買い取る場合は手数料が必要ですが、新規で契約し直せば、また新品を利用することができます。
 
 このサービスを導入するきっかけは、やはりコロナ禍でした。自宅で心地良く働ける環境を整えたいというニーズに応えるために2020 年7月から3か月間限定で、家具・インテリア用品の月額定額サービスを実施。好評を得る一方、「家具のセットではなく、単品のほうがいい」という声を受け、より気軽に利用できる内容に変更し、店舗も182店舗へと拡大しました。

 同サービスの狙いについて、リリースにはこう書かれています。
「 このサービスを活用することで家具の処分に悩むこともなく、廃棄物の削減にもつながります。契約終了後に返却された家具は、循環させてゴミを減らす活動につなげていきます。パーツ交換やメンテナンスを施し、月額定額サービスに再利用したり、中古品として販売することを予定しています」

 家具のサブスクリプションが持続可能な社会づくりの一歩になると思うと、利用を検討したくなりますね。

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