番外編 セミナーレポート#3

【セミナーレポート】
六本木アートカレッジ2018「自分と、アートと、ビジネスと。」
第2回セミナーテーマ
ビジネスがアートから学ぶべきこととは?

こんばんは。
表題のレポートを共有します。
六本木アートカレッジ
art.academyhills.com

モデレーターは、
スマイルズ代表:遠山正道さん。
ゲストは、
一橋大学教授:楠木健さん、
俳優:山田孝之さん。
各々、アートとビジネスの関係性を軸にお話しされました。
お三方のご意見を、私見絡めながらまとめていきます。
最後は、山田さんのお話。

俳優である山田さんが、最近、プロデューサーとして携わったという映画『デイアンドナイト』。
ポスター制作の企画会議において、愕然としたことがあったといいます。

「いくつか案が机に並べられていたんですが、どれも、ハリウッドのような豪華なものでした。当たり前ですが、僕はこの作品がどんなものか知っているので、愕然としました。全然、本作のイメージと違う(笑)。お店で例えるなら、外観は小洒落たフレンチの装いで、店名も英語で品よく置かれている、けれど、メニューはホッピー140円で売っているようなおっちゃんターゲットのものだった、みたいな感じです。
さすがに僕は言いました、これはイメージと違いすぎると。だから、ちゃんとおっちゃんが入ってこれるようなデザインにして欲しい。じゃないと、お客さんが困ってしまうはずですよと。
そして、数日後、再度仕上がったものを見たら、全然変わっていない(笑)。スパイダーマン風のポスターが、タイタニック風になってたみたいな。
そして、紆余曲折を経て、、折衷案のようなポスターになりました(笑)。
なんでこういうことが起こるかというと、それぞれの都合で判断してるからなんですね。
どういうことかというと、、
僕は作品をちゃんとした形で届けたいと思ってる。でも、デザイナーは、映画関係者から、ポスターは派手じゃないと観に来る人が減るからよくない。デザイナーは、その映画関係者に怒られないようにデザインする。映画関係者は、その上司に怒られないように判断する。。というように。
各々立場が違って、言わんとすることがわかるといえばわかるんですね。
この状況は中々崩せない。
本当は、僕に決定権があれば話が早いんですが、プロデューサーという立場上、僕1人の判断ではどうにもできなかったのです。
(ここの話は、会社で働く人なら誰しも共感できるものではないでしょうか。この話、僕なりの解釈をすると、楠木さんの話の中の、アートとサイエンスのくだり。山田さんのアート的判断を、映画関係者のサイエンス的な判断で掻き消してしまうという構造になっているのかもしれません。とっさにロジックで説明しづらいけど、確実に正しい感覚ってありますよね、、でも、中々伝えるのが難しい。。)

最後に質問コーナーがあり、
「他の人とは違う主張をするとき、勇気が出なくて、非難されるんじゃないかというリスクを考えて中々動けません。
目標に向かって一歩を踏み出すには、どうすればいいですか?」
という質問に対して、

「僕は、よく明日死ぬかもしれないと思って行動します。そう考えると、行動しないことが1番のリスクになるので、自然と主張できるようになるはずです。」
とお答えになっていました。

山田さんの演技や人となりが、そういった思想に支えられているとなると、少し納得できるものがありました。

以上、セミナーレポートこちらにて終了です。
引き続き、記事を上げていきますので、どうぞよろしくお願いします。

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