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ポケモンに似たキャラクターがゲームに登場

ポケモンに似たキャラクターが登場するゲームが発売されたとして、問題になっています。

ある個人ユーザが、1月19日発売の大ヒットゲーム「パルワールド」の中で、モンスターをポケモンに似たキャラクターに変更したMOD動画を投稿しました(注、MODは、ゲームやデータを改造するプログラム、ファイルです)。

これは著作権侵害であると主張した任天堂の申請により、削除されました。

株式会社ポケモンには、「ポケモンに類似している」「貴社が許諾したのか」という問い合わせが多数来ているそうですが、同社の以下のウエブサイトによると、利用許諾は一切していないとのこと。

キャラクターの著作権侵害として「サザエさん」事件が先駆けです。
サザエさん、カツオ、ワカメの頭部の絵を、無関係のバス会社がバス車体に描いて運行していた事件です。
バスの車体に描かれていた絵は、誰が見てもサザエさん、カツオ、ワカメとわかるものでした。連載漫画であるサザエさんの○年○月○日の特定のコマと同じ絵であるかもしれないし、そのような対比をしなくても、あのサザエさんとわかるということで、著作権侵害が認定されました(昭和46(ワ)151号、東京地裁)。
 
今回もゲーム中のポケモンを一つひとつ比較しなくても、「ポケモン」とわかれば著作権侵害とされるでしょう。

弁理士、株式会社インターブックス顧問 奥田百子
東京都生まれ、翻訳家、執筆家、弁理士、株式会社インターブックス顧問
大学卒業の翌年、弁理士登録
2005〜2007年に工業所有権審議会臨時委員(弁理士試験委員)
「もう知らないではすまされない著作権」等、著書多数