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高校生への就職ガイダンス講演用に作った資料が社内で流通した

それは突然の呼び出し

ロータリークラブの活動の一環で,地元高校一年生の春休みに,今後進路を決めるためにどんな仕事が地域にあるのかを講演(授業のような感じ)することを,弊社会長はロータリークラブの一員なのでずっと実施している.

もう10年も前になろうか.どんな気まぐれだったか知らないが,急に会長室に呼ばれて,「今年度の講演がお前がやれ」と.

お恥ずかしい話,会長がそんな活動をしていたことをその時初めて知ったほどだったので,まさに寝耳に水である.

でも断るわけにもいかないので,これまでの資料を提供してもらう事を条件に引き受けた.

「とにかく高校一年生はまだ進路の事なんて考えてもいないから,居眠りする者が必ずいる.一人も寝なかったら成功だ.」

そんな高いとも低いとも言えないハードルを与えてくれた.

相手を知らなきゃダメよね

実際のところ,わざわざ春休みに呼び出されて,45分授業を受けろと言われたら,そりゃそのままただ座って流しておけばいいもんな.テストに出る訳でもなく,内申書に響くわけでもない.

さらにロータリーからは10人くらい同日に講演を行うことになっていて,自分の興味のありそうな所へ参加する形式.その中には,丁度書籍を出して地元でちょっと有名になった方もいらしたから,分が悪いっちゃ,悪い.

とりあえず芝居の高校生メンバーにインタビューしてみたが,やはり毎年パッとしていないらしい.

こりゃ,最初から居眠り必至じゃん!

アプローチ法を考えてみた

さて,自分は研究職だが,実際の仕事を説明してもチンプンカンプンだろうし,でも会社の紹介はして来いと言われているし,どうしたもんかと思案した.

丁度その頃,アニメのヤッターマンがリバイバルしていたと思う.

なぜ流行っていたのか忘れたけど.

ついでに言えば花粉症が随分身近な話題になってきていたのもこの頃だったのかな.こんな報告があったくらいだから.

現在、日本人の約25%(*)が花粉症だといわれています。。
(*) 馬場廣太郎ほか 鼻アレルギーの全国疫学調査2008(1998年との比較) — 耳鼻咽喉科医およびその家族を対象として —
Prog. Med. 28:2001-2012,2008

そこで,自己免疫疾患の一つである花粉症を例にとって,なぜ花粉症が起こるのかを,ヤッターマンのイラストに助けてもらいながら講義することにした.

アレルゲンである花粉をボヤッキーに見立てて,
侵入してきたときに監視カメラで事前に登録されていたから,
ロボット犬のヤッターワン扮する免疫細胞が
ゾロメカ「ビックリドッキリメカ」扮するヒスタミンを吐き出して攻撃するというストーリーだ.

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(画像は公式から拝借しました)

ドキドキの当日

一応事前に会長に提出して了解は取ったし,同僚とかにも見せて「分かりやすい!」と好評だったけど,なにしろ周りは知っている人たちだから,本当に分かりやすいのか不安.

そして当日.会場の教室に入ると,高校生がずらっと並んでいる.

科学が好きそうな子,もうすでに眠そうな子,そしてなんと芝居の仲間まで居た(芝居仲間は本物の高校1年生です,念のため).
やりにく・・・.

まずは掴みだ.
「はい,この中で花粉症の人~!」

ぱらぱらと手が挙がる.思いのほか居る.これは自分事として捉えてくれそうでいいぞ.

相手の出方をうかがいながら

花粉症はなんで起こるんでしょうねぇ?みたいなイントロダクションから,ヤッターマンに助けてもらって半分まで来た.

いいぞ,まだ誰も寝ていない.
しかし,油断は禁物だ.
ここからは,くそ面白くない会社説明だ.一気に色褪せるぞ.

「ちょっと話疲れちゃったので,皆立ってくれるかな?」

怪訝な顔しているが,一応全員立ってくれた.

寝てない!ありがとぅぅぅ!

芝居の稽古前にする,体ほぐしのストレッチを急きょ組み込んだ.
皆,すっきりしたのか,席に座っても,先ほどよりも姿勢が立っている.

よし,行くか.

「はい,これからちょっと難しくなるけど,今日のハイライトです!」

動画や実物を見せながら,実際に生徒の近くに近づいてみたりして,一方通行にならない様に気をつけて話を続ける.

着地

「はい.私の授業はこれでおしまいです.皆さんが将来どんな職業についても,自分から探究する心を忘れないでくださいね.」

きっかりに授業終了.やった,やったよ~!

社に戻り会長へ報告.後日,好評だったとのご連絡もあり,ほっとした.

思わぬ展開

翌年.また呼び出された・・・.

ええ,そうです.またやってきました.

前の年と同じでは,生徒は違っても先生にばれるじゃん!

仕方ないので,今度はワンピースの皆さんに助けてもらいながらインフルエンザの話をしてきましたよ.

翌々年.

「あの資料,使っていい?」

会長室から連絡が来た.今後は自分でやるらしい.

「新人研修に使っていい?」

総務部から連絡がきた.キャラクター古くなるよ.
てか,外に出さないでよ.色々厄介だからね.

現在

あれから10年たちました.まだ,あれを元に何かやっているようです.

利権取れば良かった・・・.

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ライブインタラクション®コーチの斧研雅子です。
ライブインタラクションは私の敬愛する三輪えり花さんが、英国王立演劇学校(RADA)を教師の通訳をされながら、現場でその指導方法を見聞きされ、通訳した先生方から「あなたもこの学びをどんどんと教えてください」と言われたそうです。
私はその三輪えり花さんに役者として、演出家としてお教えを受けている時に、ライブインタラクションについて学びコーチとなりました。
現在は国際ライブインタラクション研究所の認定コーチです。芝居という私の大好きなアイテムを使って、周りが幸せになれたらいい。そのためにコーチになろうと思ったのです。
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