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高市早苗氏、3月の台湾訪問を計画~自民党総裁選出馬への布石の1つか…中国を刺激する現職高官訪台に岸田首相はどう対応?


【画像① かねてから”親台湾派”の立場を鮮明にしていた高市早苗氏は、2021年9月の自民党総裁選に立候補した際、台湾の蔡英文総統とオンライン会談をして実務交流を中心に日台関係強化したいとの意思を強くアピールした。当然、こうした高市氏の動きは親中傾向の強い岸田文雄首相とは肌合いが異なるもので、中国からの警戒を招いている。】



◆実現すれば1972年以来、最高位高官の訪台


このところ、次期自民党総裁選挙の出馬に向けたと思われる動きを強める高市早苗経済安全保障担当相が、3月に台湾訪問を計画していることがわかった。これが実現するなら、1972年に日本が中華人民共和国を「正当な中国の政府」として台湾と断交して以降、最も高位な政府高官として訪台することになる。


これまでで日本からは2017年3月に赤間二郎総務副大臣が訪台したのが政府では最も高位者だった例だが、最近では昨年8月に自民党副総裁の麻生太郎氏が台湾に赴いた他、党役員が訪れるようになっている。しかし、現職大臣が訪れるとなると中国の反発は必至だ。



◆台湾側からの招待にもとづくもの


高市氏は台湾での講演会に招かれたものといい、台湾駐米代表だった蕭美琴(しょうびきん)氏と共に講演する予定だという。蕭氏は2002年から20年まで断続的に立法委員(国会議員)を務め、20~23年に第15代駐米代表を務めていた1971年生まれの有力女性政治家で、米留学でコロンビア大学出身という経歴が米議会スタッフとして研修した経験のある高市氏とキャリアに重なる特徴がある。副総統に就任するということでは将来の台湾トップ候補ということにもなり、高市氏にとっても結びつきを強めることでイメージアップにもなるだろう。


実は台湾の現与党=民主進歩等は1月の総統選挙で蔡英文総統の後継として前副総統の頼清徳(らいせいとく)氏を当選させることに成功し、以後は積極的に海外要人を招く取り組みを強めている。その中で、2月7日には東京都知事の小池百合子氏が台湾を訪れ、蔡英文、頼清徳の両氏と会談している。




【画像② 台湾副総統に就任する蕭美琴氏。米国留学経験を持ち、立法委員、台湾駐米代表を務めたキャリアは、自民党の女性ホープの1人である高市早苗氏のカウンターパートに相応しく思えるものだ。】


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