【映画】無実の投獄

私が一番好きな映画は，ミッドナイトエクスプレス。これは実際に麻薬で一儲けしようとして見つかって有罪判決を受けたのだから，まあ自業自得ではあるのだが，アメリカとの国家間の戦いに巻き込まれて長期の投獄されてしまい脱獄するという話。(ノンフィクション)脱獄物で普通の人に人気のある映画は，ショーシャンクの空に。これは無実の罪で投獄され，色々な苦労の上脱獄成功するさわやか系。(フィクション)
しかし脱獄って人気があるのですかね。パピヨンとかもそうだし，大脱走とかもそうか。まあ独特の分野ではある。

で，この無実の投獄はノンフィクション。ニューヨークで実際に起こった事件の犯人として，警察がとにかく黒人なら何でもいい…という感じで犯人にさせられた。証拠は何もなく，警察に脅かされた黒人が嘘の証言をし，陪審員も深く考えずに有罪にしてしまい20年の投獄。本当にこんな事が起こっている事に驚き。1980年の事件という事だから私が大学に入った年である。

当然無罪なわけで何とか出ようとするのだが，上告は退けられてばかり。もう何度やってもダメだから…と18年くらい頑張って仮出獄の申請したら，反省していないからと認められない。やってないから反省のしようもないにもかかわらず。よく精神が持ったと思う。こんな時に力を貸してくれるのが，親友と彼女の存在。親友の方は無罪を信じて上告のお金を集めたり頑張るのだが，あまりにはまりすぎて実際の自分の奥さんから愛想をつかされ別居状態に。それでも何とかしたいという熱意で，結局は人に頼らず自分で真犯人を見つけ出す執念が凄い。多分彼がいなければもっと長く入っていただろうし，出れなかったかも…(反省しないわけだから)
女性の方は幼馴染で，彼の無罪を信じて獄中結婚までしてくれてる。自分が彼女の父親ならどんな判断をするだろう。

最終的に無罪放免になってのインタビューが泣かせる。これは実際に見て感動して欲しい。
しかしこの人いったいいくら賠償金をもらったんだろう…という勘繰りはやめたほうが良い(笑)

アメリカの黒人差別問題は本当に根が深い。最近も警官によって交通違反の取り調べをしていたら撃ち殺してしまうという事件が起こっているし去年も…。多分表面化されないこのような事件もいっぱいあるのだろう。世界の警察が聞いてあきれる…。