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【映画】コーダ あいのうた


最新のアカデミー賞の映画ですよね? もうアマプラで見れるのか!! なんかもう本当に映画館館とかDVDとか厳しいでしょうなぁ…。
ドライブマイカーが獲るのか~と思って期待していたら,こっちがさらっていった感じで,題名は知っていたが,中身の予備知識は全くなく見始めました。

4人家族の父母兄はろうあ者で,主人公の女の子だけが耳が聞こえる(通訳になる)。家族仲良く漁師で暮らしていた。高校に進んで,ふっと気になる男の子が「合唱部」に入るという事で,自分も希望して,最初の練習では,人前で歌うのが恥ずかしくて逃走…。
何とか人前で歌えるようになったのだが,その歌声のすばらしさに先生が気づき,発表会にデュエットを歌わせようと画策。さらに才能を伸ばすために,音楽大学への進学を勧める。

漁師で生計を立てているわけだが,主人公がいるから無線や警告が聞こえるわけで,いなくなったら漁には出れない。家族は誰も主人公の歌声など聞いたことがなく,お前が抜けたらやっていけなくなる…という事で進学には反対…。ただ本人はチャレンジしたいと考えてはいるが,残していく家族も心配…。

ろうあの問題と,魚を売る際に市場の組合が不当な価格で買い取っているような問題も出てきて,漁師たちで独立した販売をしようとろうあの家族が立ち上がるのだが,それを実施するにも女の子の通訳が必要。

先生は合格させるために個人指導の時間まで取っているのだが,家庭の事情で常に遅れてくる主人公に激怒!! しかしどうしようもない。
結局進学はあきらめて家で働く…となるのだが,今度は兄が「家のために犠牲になるな!」と妹を励まして,本当に何とかしてくるのだ(笑)。

卒業の前の発表会のステージでデュエットする主人公。家族も見に行くが,当然聞こえないので自分の娘の凄さはわからない。ただ周りの観客が大感激して涙を流したり 拍手喝采したりしているシーンは見れる。一番印象に残ったシーンがここなのだが,このシーン,何とすべての音声を消して,耳が聞こえない人がこの会場にいたら,こんな感じになるのです…を再現してくれている。本当に不思議な時間だった。耳が聞こえるのが当たり前の人たちにとって,聞こえないからかわいそうというだけではなく,聞こえない人にすればそれが普通なわけで,その中でどうやって社会になじむのか,社会はどうやって優しいん環境にしてあげられるのか。本当に考えさせられるシーンであった。

入試のテストで歌うシーンも秀逸。しかも本当は入ってはいけない会場に家族が入り込んでいるのを見て,手話付きで歌うシーンは何とも言えない感動が。結果合格して,最後のシーンでは,自分の代わりに通訳をしてくれるであろう兄貴の彼女の運転で住み慣れた家を出て学校に向かうシーンで終わる。

お母さんとのやりとりが泣かせた。保守的に見えるお母さんは,一般社会で娘がいじめられることを極端に恐れているだけで,本当は大好きなのだ。だから自分の手の中で過保護に育てたいといつも離さないでいた。娘が自立するのを恐れていた。そんな中で主人公が「私が生まれた時,どう思った?」と聞いた時のお母さんの答えが…。私は当然「娘が耳が聞こえて嬉しかった…」というと思ったら,まるで反対の答えが。その理由を聞いたら泣けてくる。

とにかく本当にいい映画でした。

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