「微分」ー2 中学生も分かる「微分」
3回目の投稿
みなさまこんにちは(こんばんは)。3回目の投稿となります。2回目の内容の続きです。
冬の終わり
2月23日は二十四節季で「雨水(うすい」にあたる時期です。雪解けがはじまり、ほんのりとではあるものの、暖かさを感じる。それに伴って、いろいろな生命の息吹を感じることができるようになってくる、そんな時期です。「春」といえば、皆様は何を想像するでしょうか。
「春」は「別れの季節」でもあり、「出会いの季節」でもある、という季節です。私自身ももう少しで3年間通ってきた学校を巣立ち、先生や友達(好きな人含む)ともさよならをします。3年間という1点で接するだけであった好きな人ともさよならですので、大動脈解離が起こりそうなくらい空しいし悲しいです。
「1点で接する」は中学生でも理解できる
中学生が「接線」について学ぶことは意外と多いです。例えば、円の接線の作図は中学1年生で学びます。しかしながら、中学生は「グラフ上での接線」はあんまり勉強しませんし、中学校で習う接線は「幾何学での接線」であるので、解析学での接線については学びません。ですので「1点で接する」というのは理解できますが、グラフ上で「接する」ということを私たち中学生はあまり理解できません。
中学生が微分に「漸近する」のは数学ではなく理科の授業
さて、ここまで(微分ー1も含め)微分を中学生に「数学の授業」で教える、ということを想定して考えてきましたが、それは少し難しそうです。おそらく、数学の教師がlimを黒板に書いた瞬間に
「あ、これ無理だわw」
と感じることでしょう。事実、中学生が高校数学を「難しそうだ」と感じるのは内容よりも「見た目」つまり「式の長さや記号」に翻弄されているからであります(私の知り合い曰く)。
しかし、limという3文字の言葉を使わなくても、「微分」の本質に中学生が「漸近する」瞬間があります。それが中学3年生「理科」で学ぶ物理、「運動とエネルギー」です。
理系の人からすると物理は理系科目の中で一番覚えることが少なく、簡単な科目だと思います(私がそう思っているだけかもしれません。)。ただ、本質の部分を理解しないと、計算式の意味が分からなくなってしまうので、要注意です。
グラフ上での「瞬間の速さ」と「平均の速さ」
中学3年生の物理では「等速直線運動」と「等加速度直線運動(名称は出てこない)」について学びます。そして「速さには『平均の速さ』と『瞬間の速さ』があるんだよ~」と言われます。
「平均の速さ」の定義は「一定時間に同じ速さで運動したと考えたときの速さ」です。
それに対して、「瞬間の速さ」はスピードメーターではかった時の値です。
ここで、2点のうち1点をもう一方の点に近づける、という考え方を発展させます。1点をもう1点に「極限まで」近づける、つまり平均の速さを考える際の「一定時間」を「極限まで」短くしていくのです。3秒、2秒、1秒、0.5秒、0.01秒、0.00001秒、0.000000000000000000000001秒、、、、、、と。
点Aを点Bに限りなく近づけていくと直線ABは曲線に点Bで接しているように見えてきます。0.000001秒間という「一定時間」は「瞬間」として捉えることが出来るほど短い期間で、点Aと点Bは(ほぼ)一致している、「一点」である、と言えるのです。この「一点」での接線の傾きを求める、それを微分するというのです。
注意したいことは、接するように見えてもグラフを拡大して見てみるとちゃんと2点で交わっていることです。あくまでも、2点を限りなく0に「近づけた」だけですので、これは「接線もどき」です。でも、そこまで2点を近づけてしまうと元の移動距離のグラフと「接線もどき」は接して見えてしまいます。これを無理やり「接線」として、この「接線」の傾きを求めることを「微分する」と言います。
(落書き)
0.000000000000000000000001秒の世界はもはや「『瞬間の』速さ」です。でもさっきは「平均の速さ」として扱ったので
(平均の速さ) ∋ (瞬間の速さ)
とも言えるのでは?これは正解なんでしょうか。
私と私の好きな人は恐らく「D=0」
空しいことですが、卒業まであとちょっとしかないのにも関わらず、私の恋は成就しなさそうです。初めて惚れたのは1年の後期でした。2年間もずっと好きでした。でも現実は数学と同じように冷酷です。もう2度と彼女と関わることはできないでしょう。「中学3年間」という1点でしか、彼女と交われなかった。D=0だった(判別式をDとする)。こんなんだったら、D<0の方が良かった、そう思います。
さて、今日も読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。次回も微分について書きたいと思いますので、興味があればまたご覧ください。
では、またいつか。
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