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すぐ飽きる「クソ楽器」にならないために

「初心者でも弾ける」楽器は、すぐ飽きる「クソ楽器」になりがちですが、インスタコードがそうならないように気をつけた点があります。

楽器を弾ける=正確に弾ける?

「初心者でも弾ける」という電子楽器の多くは

  1. 光などで演奏をナビゲートする

  2. ボタンを押すだけで和音が鳴ったり自動演奏してくれる

等の機能を備えています。
それらは、操作のタイミングさえ合えば正確な演奏ができます。

つまり開発者は
楽器を弾けることを
=正確に弾けること
=間違えないこと
と考えているのでしょう

確かにクラシック音楽から入ると、まず正確に演奏することを徹底的に叩き込まれます
しかし、楽器演奏の「楽しさ」は「正確に弾ける」ことなのでしょうか?
間違えずに弾けた時が、演奏の喜びなのでしょうか?

私はそうではないと思っています。

演奏の楽しさの根本は
周りの演奏と一体になって溶け込む心地よさとか
盛り上がりに合わせて抑揚をつける楽しさとか
気分に合わせて音を操る喜びとか…
「正確に弾ける」かどうかと違う所にもいっぱいあると思うんです。

なのに「初心者でも弾ける」電子楽器のゴールは「正確に弾ける」ことになっていて、楽譜通りにタイミングが合えばミッションクリア。それ以上の技術の向上も楽しみもないからすぐ飽きてしまうんですよね。

「正確に弾けた」の先にあるもの

インスタコードは数字ボタンを1つ選ぶだけで正確に弾けちゃいます。
正確に弾けることへのハードルをものすごく下げています。
2つ同時押しすると複雑なコードを弾けますが、それを選ぶかどうかは演者の自由。
それより重要なのはパッドをどう弾くかです。
激しく叩いたりり、ゆったり爪弾いたり、1音ずつ鳴らしたり、思いのままに自由に表現できます。
音色も音域も選択肢は無限にあって、それも自由に選べます。

楽器店員の人が「これは楽器ですね」と驚く理由が、この「表現の自由度の高さ」なんでしょうね。

「正確に弾ける」ことがゴールではなく、自由に弾ける余地があるからこそ普通の楽器に引けを取らない「演奏の楽しさ」を味わえます。

例えば
逆カラオケでボーカルに合わせて演奏に加わる喜びとか
弾き語りの盛り上がりでジャカジャカ激しくストロークする気持ちよさとか
合奏の最後に「せーの」でジャンプしてジャンッて締めた時の心地よさとか
多くの初心者向け楽器では実感できない「楽しさ」がインスタコードにはあります。 (もちろん表現の豊かさでは、生楽器にとうてい及びませんが)

私自身、楽器はほとんど弾けませんが、ボーカリストとしてステージで数えきれないほど「演奏」してきたからこそ「演奏の楽しさ」の根本を見失わずに開発を進められたんだと思います。

「初心者でも弾ける」に騙されないで!

インスタコードは「初心者でも弾ける」と言っていますが、その言葉には語弊があります。

正しい音を鳴らすだけなら、全くの未経験者でもすぐにできます。
しかし、自由に弾きこなして演奏を楽しむには、ストロークパターンやリズムの取り方などをちゃんと習って身に付けないといけません。

インスタコードユーザーで楽器経験の無い場合、ひたすら単調な演奏をしている人も少なくありません。
ぜひ次のステップのためにレッスンを受けて欲しいですし、インスタコードを販売している楽器店には売りっぱなしじゃなくて、責任を持ってレッスンのプログラムを導入して欲しいです。

インスタコードのレッスン

すべての人が演奏を楽しめる世界を目指して

InstaChord株式会社のミッションは「全ての人が演奏を楽しめる世界」を作ることです。
その目的を果たすにはインスタコードだけでは不十分だと思っています。

今、私は、3つの新しい楽器の開発に携わっています。
それらはインスタコードとは全く違うものですが、どれも「演奏の楽しさ」とは何かという根本を見失わないよう仕様を定めています。
従来の電子楽器の常識にとらわれない新しい切り口で、全ての人が演奏を楽しめる世界を目指して、これからも新しい製品を生み続けていきます。 https://instachord.com

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