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[決算][Johnson&Johnson] 2023年第3四半期(2023年7月~9月)


オリジナルデータ

Johnson & Johnson の2023年第3四半期の決算が2023年10月17日(火)に発表されました。


決算を読む

Infographicsで概要は掴めます。
売上高214億ドル(今期に売却完了した大衆薬部門を除外して計算すると前年同期比6.8%増)。内訳は医薬品が139億ドル、医療用機器が75億ドル。
調整後利益は80億ドルで、利益率は37.6%。前年同期比+2.3%。
医療関連企業は業績が安定していることが多いですが、Johnson & Johnson も例に漏れず抜群の安定感を発揮しています。


直近3年間の売上推移

大衆薬部門を売却した影響で今期は前期比で売上高がガクッと減っていますが、その影響を除けば前期比ほぼ変化なし。中長期的には収入は増加する傾向にあります。21年第4四半期の売上が少し大きいのはコロナ特需かと思います。この期だけ、医薬品(感染症)の売上が前後の倍くらいありますから。
下のグラフでは大衆薬部門の売上は黄色、医薬品の売上は青色系、医療機器関連の売上は緑色系で示しています。

縦軸の単位は百万USD


大衆薬部門の分離

Johnson & Johnson は今期 Consumer Health 部門を分離しました。分離した Consumer Health 部門は Kenvue という会社名でニューヨーク証券取引所に上場しています。Johnson & Johnson の株主に Kenvue の株式を無償割当するスピンオフではなく、希望する株主には Johnson & Johnson の株式と Kenvue の株式の交換に応じるという形であったため、 市場には Kenvue の株式約15.3億個が放出された代わりに、それに相当する額の Johnson & Johnson 株式約1.91億個が市場から吸収された形となっています。つまり大衆薬部門の売却で Johnson & Johnson の売上も利益も減少することになりますが、総株式数も減っているので1株利益は維持されます。Kenvueの分離に関してはこちらのに詳細が記載されています。
なお Johnson & Johnson は引き続き Kenvue の株式の一部(約1.8億株、Kenvueの普通株式の約9.5%)を保有し続けています。


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