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【2022/05/24(火)】PMIイズムから感じたこと

(担当:CTO技術部部長)

昨年から今年にかけて技術部の目標の一つに「マネージメント力向上」を掲げています。
最近私が携わっている案件等でもプロジェクトマネージメントに関して考えることが多く、先日のゴールデンウィークの空き時間などを利用して、ネットの動画や文献などで一般論を中心に調べていました。

プロジェクトマネージメントには一般的案体系手法がいくつか提唱されているものがあり、有名なところではPMIという組織がPMBOKガイドと言う体系知識を世の中に向けて提唱しています。
そしてPMBOKガイドをマスターしている証明として、PMPという資格試験が設定されていたりもします。
そのPMBOKガイドにはプロジェクトをマネージメントするために必要な、49ものプロセスが定義されているのですが、
繰り返しの学習や、実践と実体験を交えながらじゃないととても暗記だけでは難しく、PMPの難易度を再認識しました。

PMBOKの中には、プロジェクトの開始時期や進行中に検討・注意すべきことが体系化されていたり、プロジェクトの今後の見通しを立てるための計算方法なども定義されていて、テクニカルな部分でも大変参考になります。

ただ、PMPの資格試験で不合格になってしまった人の感想文なんか参照してみると知識より“PMIイズム“をもとにした「シチュエーションに対応するための問題が難しい」という意見が多いようです。
PMPのシチュエーション問題は、プロジェクトに起こりがちな問題・課題が提示されていて、「PMとしてどう対応するべきか」を選択式で答えるのですが、それらに正解するためにはまずその回答がPMBOKガイドで定義された知識に基づくことが前提で、ここまではいいのですが、選択肢の中にPMBOKガイドにおける知識上では正解と思われる選択肢が複数設定されており、それを正しく回答するためには、PMIイズムという、PMIが提唱するPMの基本的な考え方を抑えておく必要があるようです。

ここまでは単に、「PMPという資格試験はなんだか難しそうだよ」アピールでしたが、本日私が言いたいのはここからで、
現時点ではまだ僅かな学習時間ではありますが、私がキャッチしたPMIイズムの中で、確かにそうだなと思ったことが大きく2つありました。

PMは能動的で、問題・課題に対し先回りして対応する姿勢を常に持つこと
プロジェクトの最終責任者として判断を行う際に、顧客のため、ひいては社会のために正しい判断を常に取ること(自分たちの利益だけを優先して考えない)
PMIイズムによると、結果的に、この考えと行動の正しさがプロジェクトを成功に導くようです。
言葉にしてしまうと常識的で当然のように思いますが、プロジェクトが窮地に陥り過酷な状況になるとこれがなかなか難しい。。
(PMBOKを勉強している最中、私も過去にあの判断は正しかったのかと疑いたくなる思い出が・・・走馬灯のように・・)
これがPMをやるためには一定の人生経験が必要と一般的に言われるところなのだとは思いますが、逆説的には、PMIイズムを抑え、PMBOKの体系知識をある程度でも吸収しておくことで経験が比較的浅くてもPMとしての対応が可能ということになります。

ここから私が感じたことは、システム開発においても結局は人間力が最重要であるということと、PMという役割にアサインされていない人でも、仕事をするということは、少なからずセルフマネージメントをしながら活動するわけで、PMBOK(に限らずPM論)は社会人として全員に必要な心がまえや知識であるという点でした。