創業75年の会社のアトツギが頼る経営コンサルタントとは

まんちゅうです。
これは、10年以上赤字続きだった会社のアトツギが再建するための手段を模索した結果、お招きした「経営コンサルタント」である「なまむぎさん」(https://twitter.com/volt_a)に関するお話です。

0.ほぼ成果の出せなかったアトツギがコンサルタントに出会うまで

最初だけ私、アトツギ側の事情のお話だけさせてください。私の家業は10年以上連続赤字でした。廃業しようとしていたくらいです。私がサラリーマンを退職して入社した当時は創業73年、私の父である2代目社長が66歳の時です。

私は父が70歳になるまで、つまり4年以内には事業承継をするという目標を立てていました。具体的には

  • 黒字化のめどを立てる

  • 若手を入れて育てる仕組みを作る

という2点を目論んでいたのですが・・・独力で取り組んだ2年間はほとんどうまくいきませんでした。

家業では若手を採用して教育する、新規顧客を開拓する、新規商材を仕入れる、という動きを何十年もしていなかったので、それらのことを私は先輩経営者に聞いたり本を読んだりしながら学ぼうとしました。自分の決裁権で取り組むために、自分で新たに作った会社で社員を雇用したりいろんな事業に取り組んだりしました。それこそ、フランチャイジー検討してみたり、個人でもできるレベルの物販から始めてみたり・・・

唯一、黒字化までできたのはサラリーマン時代に始めた不動産賃貸業だけです。しかしそれも、ある程度の規模で頭打ち、従業員を雇って規模拡大をしていく、というまでには至りませんでした。

そこで、いろんな人の話を聞いて学ぼう、なにか一緒にビジネスできる人がいないか探そう、と思ってリアルやネットつながりの大小様々な交流会に参加ていた時です。なまむぎさん(https://twitter.com/volt_a)という経営コンサルタントに出会ったのは。当時の経歴を伺ったときに、経営コンサルタント歴15年以上、事業づくりで100近く、会社立ち上げで20社以上とお聞きしていたと思います。
 (なまむぎさんのnote→https://note.com/volt_a/n/nc632da7221bf)

今まで、採用や事業づくりでコンサルタントや学ぶコミュニティに頼ったことは今までも何度もありました。短期間に数百万円を支払ったこともあります。そんな中、当時、月額10万円もしない金額でなんでも相談にのる経営コンサルタントです、という手軽さと経歴に惹かれてお試し契約をしました。

1.コンサルタントとお試し契約の1年間

さて、なまむぎさんに対しては経歴と手軽さに惹かれて契約をしたものの、本当に信じてよいか判断できなかったので、意見を聞いて納得できること"だけ"採用する、という相談の仕方をしました。方針に反することを却下するだけでなく、「自分でイメージできないこと、具体的にわからないこと」も実行できないまま、ということを1年間繰り返しました。その結果、どうなったかというと「すべて指摘された通りの問題」がおきました。

例えば、とある物販事業で「●●はやめたほうがよいです。××というリスクがあります。それよりも△△のほうが・・・」となまむぎさんから助言いただきました。
それに対して私は(いや、でも××ってそんなに気にすることかな?△△もよくわからないし・・・、ほかの人は●●で問題ないと言ってるし・・・)
という思いが巡り助言を聞かなかった結果××のリスクが顕在化して事業失敗、というような具合です。

結果、(自分でわからないことをわからないまま放置して判断するのはやめよう、本格的にコンサルタントを頼って家業再建に取り組もう)と考え、なまむぎさんと本契約をして頼ることに。


なまむぎさんと本格的に仕事をするようになり数年たった今であれば(当然だったな)と理解できることが増えてきました。

あらゆる選択肢がある中で、「とある事情状況」の、「具体的な誰=私、当社」が、「どれくらいの目標(何年くらいの時間軸で、どれくらいの売り上げや従業員の規模で)」で、というとても個別具体的なことを把握した結果、いただいていた助言なのだな、と。

そして、当時の私は一部しか見えていなかったし、その中でする判断が間違っていたのは当然だったな、と。(今もすべてが見えているわけではないですが・・・)

※上記の事業の失敗や指摘に関して具体的に記載できずごめんなさい。具体的に説明するには数時間の口頭説明でも足りないこと、半端な説明では(事情状況が私と違い、問題のないけれども)同じような商品や事業を扱われている方へ不安を与えてしまう可能性もあることから、抽象的な表現をさせていただいております。

2.コンサルタントを正式に頼って一つの事業を立ち上げた6か月

コンサルタントであるなまむぎさんを本契約で招いてからは早かったです。

  • 自社の強みを再定義 (社歴、商流、業界、社風)

  • もともとの事業と相乗効果のある、かつ需要のある事業領域の選定

  • 事業立ち上げメンバーの収集、登用、採用

  • 上記の事業計画の作成

  • 新規取引先の開拓

これらを6か月で行い、広告費など使わずに単月250万円の売上、50万円の粗利を 毎月 得る仕組み、を実現しました。正直いって、今振り返っても劇的な変化だったなと。

具体的には、人材派遣と紹介の免許を取得して、派遣する人材を6名採用してある業界のお客様へ送り出しました。ゆくゆくは当社がもともとお客様としている業界へ育成済みの人材を派遣する、という事業につなげる計画です。

その事業づくりの過程でなまむぎさんに言われてもっともうれしかった言葉があります。「創業者のふるまいが理念で、それを紡いできた結果が社歴という信用につながっています。それは今、どんな大企業がいくらお金を積んでも手に入らない資産です。自信を持ってください。」という言葉です。
尊敬する祖父母である初代たち、赤字でも苦しい中で経営を続けてきた両親の2代目世代のやってきたことを肯定する、涙がでるような言葉でした。

3.コンサルタントがいる、いないのビフォーアフター

コンサルタントのなまむぎさんと本契約してからの2年で、当社および関連会社がどうなったかのビフォーアフターを書いてしまいます。

3.1 従業員の構成

まず、会社の根幹である従業員の年齢や性別の変化です。

コンサルタントに入っていただいた直後と2年後の従業員年齢構成

2年たった状態でも平均年齢が12歳若返り、従業員が5人→13人、若手を中心にまんべんなく増えています。そして、もともといた祖業のメンバーはだれひとり退職しておりません。(なにせ、70代が一人から二人に増えています)

3.2 社内組織図

次に、何をする会社になったかという事業体と組織図です。

Before:コンサルタントに入っていただいた直後

コンサルタントに頼る前は祖業である建築金物卸業と、不動産の賃貸業仲介業のみでした。

After:コンサルタントに入っていただいてから2年

それが、前述のとおり若手中心に採用・登用を進め、学生インターン、業務委託で動いていただく人材、提携会社を増やすことでここまでの事業ができる組織になりました。

会社としては全く別物になったのではないでしょうか。

そして気づきましたか?株式会社満仲商店の代表取締役が父から私になっているのを???
そうです、ついに今年2022年の8月に代表就任させていただきました!!
私の代表就任準備ひとつっても1年以上かけて準備を行っております。
(実は、就任の準備の中で対親族や親族がお世話になった方々に対して行っておくべきこと、などもご助言いただいて、事業づくりだけでなく創業一族の関係を安定化させる策も行っております。)

4.具体的にコンサルタントにしていただいたこと

コンサルタントであるなまむぎさんに何をしていただいたか?の結果は前章のビフォーアフターをご覧の通りです。では、具体的なことはどうでしょうか?

4.1 具体的な行動レベルのこと

行動レベルでどういったことをしてもらったか、を列挙していきます。正直、多岐にわたりすぎて、しかも私がいまだ理解できるレベルにないことは当然記載できないので、一部にはなってしまいますが・・・

  • 経営に関する戦略や計画策定のための情報収集

  • 私との電話やZOOMでの個別相談

  • 幹部陣との電話やZOOM個別相談、社内打ち合わせ同席を含めたマネジメント

  • 社外打ち合わせ同席や単独打ち合わせによる営業

  • 登用するメンバーのスカウトアライアンス先開拓のための面談

  • 上記による私や幹部人材の教育

  • (例えば)私の代表就任に向けて、既存取引先あいさつ回りをどうするべきか、親族がかかわる冠婚葬祭で何をすべきか


などなど、枚挙にいとまがありません。これらを必要に応じて、昼夜休祝日問わずしていただいております。
というか、列挙しても会社として、経営者としてやるべき行動すべて、ということに・・・

あまり意味がないので、次節では別観点からなまむぎさんを表現してみます。

4.2 コンサルタントに頂いた印象的な言葉

言葉、です。語録ともいえるかもしれません。

  • 「思慮深く」

  • 「どんなに優れた戦略も理解や実行できなければ愚策となるんです」

  • 「経験が欲しいんですか?成果が欲しいんですか?」

  • 「事務所への出勤は禁止です」

  • 「プロとして間違ったことは間違ってるといいます。責任を負うために」

  • 「経営者に寄り添って途中で見捨てないこと、「逃げちゃダメ」と言えるのが真のコンサルタントです」

  • 「能力が足りてなくてできないならともかく、やろうとしていないでできていないことは明確にダメです」

  • 「却下するなら上回る代わりの案をください」

  • 「出した案が実行されず状況が悪化するとしても、それでもなんとかできる策を考えつづけるのがコンサルタントです」

  • 「どんなにものごとを単純にとらえたくても、複雑なものは複雑なままなんです。複雑なまま理解してコントロールするすべを習得しましょう」

  • 「経営というのは複雑なんです。これ”だけ”をやっておけばよい、というものはありません。」

  • 「判断が分かれるのは情報が足りていないからです」

  • 「何をするにもまずは診断や調査です。それをしないとまともなことは言えません。」

  • 「視点 ( 観点や立脚点の意 ) の 数が少ないと偏った見方をしてしまいますよ」

  • 「責任を負っていれば相手に嫌われようが言うべきこと、するべきことがあるはずです。」

  • 「相手に好かれるのは目的ではなく、相手をよくするのが目的です」

  • 「二度とやってはいけない、信頼を損なうこともしてしまうときがあるんです。物語ならそれで二度と起こさないですが、現実はそうでもありません。つまりは、そのたびに信頼を回復させる落とし前をつけてるんですよ」

・・・あ、これもきりがないですね。分類としては指摘されたこと、怒られたこと、叱られたこと、褒められたこと、などなど分ければさらに無限に書けそうです・・・

5. 2年間並走いただいた現時点の感想

この2年間で経営コンサルタントのなまむぎさん(https://twitter.com/volt_a)にしていただいたこと、教わったことは非常に多いです。それらを振り返ると、現時点でのなまむぎさんへの感想は「とにかく引き出しが多い、視点の数が多い」「複雑なことも平易な言葉で説明して下さる」「よりよくすることを考え続けている」「厳しくも優しく、責任を共に負ってくださっている」ということです。

なまむぎさんのビジョンは「あなたのビジョンはわたしのビジョン」であり、今は私=まんちゅうのビジョンに協力いただいています。まだまだ実行力が足りない私ではありますが、ビジョンの実現に向けて、引き続き協力をいただく所存です。


おまけ)
なまむぎさんの趣味や好き嫌いについて、どこまで書いてよいかわからないのですが・・・なまむぎさんはキャンプ大好きです。
火を一緒に囲んだときは本当に楽しく「ほんとうにこの方のこと好きだなぁ・・・」と思いました。笑
仲良くなりたい方は、今ならキャンプ関連で絡んでいくとよいかと思います!!


火を囲むなまむぎさん。楽しそう






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