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スタジオハヌルが「漫画をTwitterに投稿したら?」にNOと言い続ける理由

合同会社インクルーの西口です。韓国キャラクターブランド「スタジオハヌル」の展開を行なっています。

国内IP企業の方やキャラクター雑貨メーカーの方とお話しすると、「キャラクターのコミックや漫画を作ると良いですよ」「4コマ漫画をTwitterに載せたらもっと人気が出ると思います」というアドバイスを高確率で頂きます。

スタジオハヌルでは、漫画やコミックを作る予定も、それをTwitterに掲載する予定もありません。現時点でスタジオハヌルのTwitterアカウントを作る予定もありません。

今回は、なぜスタジオハヌルが漫画を作らないのか、そしてなぜTwitterアカウントを作らないのかご紹介します。

なぜ漫画を作らないのか

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スタジオハヌルの漫画を作らない理由は、スタジオハヌルから背景ストーリーとメッセージ性を排除するためです。

スタジオハヌルは「ありのままの自分を受け入れてくれる存在」になることを目的にしたキャラクターブランドです。

企業やブランド、インフルエンサーからのメッセージを常に受信し続け、誰かと自分を簡単に比較できてしまう/されてしまうSNS世代にとって、スタジオハヌルは「ありのままの自分を肯定し、受け入れてくれる存在」になることを理想にしています。

これは、韓国コンテンツをヒントにしています。韓国コンテンツは、ネガティブも含めてありのままを受け入れた作品が多く見られます。例えば、失恋の痛みや戻らない青春への悔しさをじっとりと歌い上げる曲や、憂鬱な気持ちを抱えたり疲れた時は休んでも良い、ありのままの自分を受け入れよう、といったテーマのエッセイが日本でも大ヒットしています。

スタジオハヌルは、現代を生きる若者にとっての新たな拠り所や癒しを感じられる存在になれたらと思って始めました。

(詳しくはこちらのnoteにもあります↓)

4コマ漫画やコミックを作ると、そこに何らかのメッセージ性や背景ストーリが生まれ、自分自身を投影しづらくなったり、その時々の気分に合わせて自由に解釈できなくなったります。

簡単なキャラクター設定はありますが、それ以上の背景ストーリーやコンセプト、キャラクターに込められた想い、隠されたメッセージ・設定等はあえて作っていません。

なぜTwitterアカウントを作らないのか

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スタジオハヌルは、2021年3月に誕生以来、ずっとInstagramを中心に展開しています。

キャラクターブランドやクリエイターのSNSアカウントは、通常TwitterとInstagram両方、またはTwitterのみという場合が多いと思います。

スタジオハヌルでInstagram運用に力を入れる一方、Twitter運用をしない理由は、熱量の高いファンコミュニティを作る上で、TwitterよりもInstagramの方が相性が良いからです。

InstagramはTwitterに比べてアカウントを伸ばすための方法やアルゴリズムが明確です。ターゲットを絞り、見込み度の高いフォロワーを獲得しやすい傾向があります。
一方Twitterは、アルゴリズムに則ってアカウントを成長させる難易度が高く、獲得したい層を狙ってフォロワーに取り込み、さらにファンに変えていくのは非常に難しいと感じています。

またInstagramの方が運営側がフォロワーひとりひとりとコミュニケーションを取りやすく、コミュニケーションを通じてブランドへの好意度が高まりやすいです。
Twitterは不特定多数に対して、一方的に情報を届けるのに相性が良く、コミュニティ全体の熱量が高まるような双方向のコミュニケーションは取りづらいです。

Instagram運用方法についてはこちらのnoteをご覧ください↓

以上の理由から、スタジオハヌルではTwitterではなくInstagramに注力しています。

ちなみに、クリエイター・IP企業向けノウハウ発信を目的として始めた「インサイドハヌル」は、Twitterを開設しています。

クリエイターやキャラクターマーケティングに関わる幅広い層に、スタジオハヌル運営を通してノウハウや役立つ情報を届けたいからです。ぜひフォローお願いします!

キャラクターに作り込まれた背景ストーリー・メッセージ性は必要か

今回は、スタジオハヌルがなぜ漫画を作ってTwitterに投稿しないのか、そもそもなぜTwitterを運用しないのかご紹介しました。

冒頭の「漫画を作ってTwitterに投稿したらもっと人気になるのではないか」というアドバイスには、最近のSNS発キャラクターのヒットパターンだからではないか、と考えています。

例えば、売れる/人気になるキャラクターの古典的成功パターンの一例として、

隠された裏設定
キャラが身に付けているものに込められたメッセージ
見た目は可愛いけど実は毒がある、シュール性
高頻度で配信されるクスッと笑える4コマ漫画

などが挙げられると思います。

仮設段階ではありますが、"なぜ漫画を作らないのか"でも前述したように、スタジオハヌルに対しては、「もっと〇〇しよう」「みんなで〇〇を目指そう」というメッセージや「見た目と性格のギャップ」などのシュール性は求められていないと思っています。

スタジオハヌルでは、漫画や背景ストーリーなどでメッセージを発信する代わりに、フォロワーとの双方向コミュニケーションを大事にしています。

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スタジオハヌルのファン層は、キャラクターに悩みを相談するニーズと、勉強や部活など日頃自分が頑張ってることへ応援してほしいニーズが高いです。

忙しい日々の中で、キャラクターの可愛さに癒されたり、悩みを相談できるような存在になれることが理想です。

スタジオハヌルがより多くの方に届き、人気キャラクターの仲間入りをして、この仮説が検証される日が楽しみです!

新たなIP創出パターンの一つを作れたら良いなと思います。

【お問合せ】
j_nishiguchi@inclue-llc.jp
またはスタジオハヌルInstagramのDMTwitterのDMまで
お気軽にご連絡ください!(どちらも代表・西口が対応いたします。)


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