当たり前では無いこと

自分に正直に生きる。

言うは易く行うは難しである。

大抵は誤魔化したり、本心でないことを言ったり、作り笑いで長い物に巻かれたりする。
嫌なことはやらない、言わないが俺にはできない。

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先週、17年間続いていた朝の情報番組が終わった。
大好きな番組だっただけに一週間経った今も喪失感は消えない。

俺はこの番組のメインMCをメンターの一人として尊敬している。
バラエティで暴れ回っていた頃はただ「豪快」と言う印象だったが、はっきりメンターとして意識したのはこの番組を視聴した事がきっかけである。

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06年、大学生だった俺はテレビを観ながらアルバイトに行く支度をしていた。
番組はこのMCの相方の不祥事を冒頭で報道、そこには嗚咽にまみれながら謝罪する姿があった。ニュースの内容もさることながらこの姿がとにかくショックだった。アルバイト先でもこの話題で持ちきりだったと記憶している。

イメージダウンにも繋がりかねないこの不祥事だったが、この相方ともう一度表舞台に立つべく、朝の居場所を確保して一線で張ることを決意し奮闘する。
素行の悪さは薄らいだように見えたが、真にある部分は変わらない。
男気があり、誠実で嘘がない。

番組内で所属事務所への不満をぶつけ、経営陣が変わらなければ辞めるとまで言い放ったこと。
サラリーマンなら間違った方向に舵を切ろうとする経営陣や体制に楯突くなんてことは到底無理だ。
それを間違っていることは間違っていると覚悟を持って伝える姿に胸を打たれた。

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あの涙の謝罪から始まり孤軍奮闘、10年の月日を経て相方も復帰し、番組は最終回を迎えた。
歴代の演者、スタッフが集まり、ミュージシャンの演奏の下、大団円で終了した。

毎日全国の人間の前に立ち、発言したことがネット記事になる。嘘や不勉強はすぐにバレる。その心身にかかっていた負担は並大抵のものではないと容易に想像がつく。
俺が仕事に行っていた日、遊んでいた日、怠けていた日、あの日もこの日もテレビに出続け、矢面に立ってコメントをしていたかと思うと自分の小ささに落ち込むほどだ。
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俺も社会的に責任の大きい仕事に従事している。
ラクしようとか、これでいいとかそういう甘えは排除しなければダメだ。

責任の重さ、社会に与える影響を認識すること、そしてきちんと努力をしているか日々自問自答しながら仕事をする。
そう教えてくれたのがあの番組であり、あのメインMCなのだ。

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最後に叫んだ「当たり前じゃねぇからな」には
・感謝の気持ちを忘れるな。
・努力しないと物事は続かない。
・やれるもんならやってみろ。

のトリプルミーニングだと勝手に解釈している。

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