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やってみてよかった情報44「指の力〜足し算編〜」

操作で混乱する子の計算で、「指が最強」だった時の話です(⌒▽⌒)
不器用な子のエピソードを書き起こしていて思い出したので。

これまで、操作で混乱するタイプの子用に、色々作ってきました。
ここでもいくつか紹介しています。

どれがいいのかは本当に個人差があるのですが、
試して・比べて「これならできそう」をたくさんの子が見つけて使ってくれました。

でもね、この「道具を使う」ところで大ブレーキがかかるというケースもあります。

そんな時、「指」が突破口になる子供達がいます。

「道具が使えない子だったら、指も難しいのでは?」と思いますよね。
確かにスタートは、数字を言ってさっと指で示せるのは、1と2と5だけとか、そんな感じです。
それでも、「何も使わなくても数を表せる」指は強いなと感じることはよくありました。

数えることはできるけど、ブロックもおはじきも使えなくて、
たし算もできませんと言われていた2年生のAさんの場合、
まずは、たす数が1か2のプリントを用意し、
たす数にマーカーを引いておきました。
そして、「色のついた方を指で作るよ」と声をかけ、
「+1 だから1」と言いながら指を立てます。
例えば3+1なら、
子どもが私の指を真似て1本指を立てたら、
足される数を指しながら「1.2.3」と「3」の数字の上を指でタップしながらカウントし、
立てていた+1の指を指して「4」と言って指を折る。

最初はたっぷりガイドを入れて、様子を見ながらかける声を減らしていきます。
+1、+2あたりまでなら、割とすぐに「できた!! 」が体験できます。
数えたしのやり方を、少ないたす数でたっぷり体験させて指で作った数を足される数に続いてカウントしていくことがスムーズになってきたら、
少しずつたす数を増やしていきます。

この時、しばらくは目の前でたす数の指をお手本で提示します。
私の指を真似て、そこから数えたしていく感じです。
その際、5を超えるお手本の時は、「5」と片手をぱっと開いて、
「6、7、8」とカウントしながら作っていくようにします。
そうすると、自分でたす数を指で作る時も、
1本ずつ数えていく手間と間違うリスクが減らせます。

たっぷり真似をしながら練習することで、
Aさんは、少しずつ私が示すお手本を見ずに一人でたす数を作って解決していけるようになりました。

この子の場合、1学期の終わりには、繰り上がりのあるたし算も一人で正確に解けるようになりました。
そして、20までの足し算ができれば、筆算ができます。
2学期の終わりには3桁たす3桁の計算も、一人でサクサクできるようになりました。
Aさんは、たっぷり学習量が取れたことで、暗算もできるようになりましたが、
学年が上がってからも、計算を間違えた時は指を使って確かめる姿が見られました。
彼にとっては「指が最強」だったのだと思います。

Aさんは引き算も「指」で解決していきます。
長くなったんで、その話はまた次回に(⌒▽⌒)



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