糠床販売の難しさ
発酵している糠床は当店も売っておりますが、正直品質が常に変化しすぎて安定しません。
安定させるように努力はしておりますが、どうしょうもないというか、特に今年は寒いようで4月に入って思うような発酵が進みません。
ここ数年で初めての展開で困惑しておりますが、同じ時は二度とない事から考えるに、毎日初めての体験をしているとは言えますが。
4月の気温に合わせて仕込んだのが逆効果になったような雰囲気でもあります。
この辺りが糠床管理の難しさだろうと、改めて感じている次第です。
1週間前は良かったのに・・・とかざらにあるところですね。
万人に気に入られる商品ではない、発酵糠床
当店の糠床は年中常温管理しているのもあり、かなり個性が強い方になります。
匂いの少ない糠床や、管理の手間の省いた糠床も作れなくはないのですが、強烈なところを味わって頂こう、というコンセプトもあります。
そういうところですので、万人受けは考えておりません。
沢庵に関しては糠床の比ではないぐらい、無添加でも食べやすさを考えておりますが、同じ人間が作ってもこうも変わるのか、というレベルであろうかと思います。(ニュアンスは残ってると思います)
それを面白いと取るか、欠陥商品と取るか。
一言で言うなら「匂い控える気がさらさら無い納豆」ですかね(笑)
市場は食べやすさを基準に出来ている
糠床販売に踏み切ったのは色々と理由はあるのですが、市場が常に食べやすさと安定感を根底に置いているところに、ボケた業者がおかしなモノを販売している格好、というのを取りたかったのはあります。
売る方も刺激的ではありますし。
実は、私も他の発酵糠床なんかを買って管理した事があるのですが、ものの見事にダメにしてしまいました。
そもそも着いた当初からイマイチ気に入らない。
匂いの強いのもですが、無いのもダメ。
その時に「あ~発酵モノって極個性的な食べ物なんだ」と心底理解しました。
「自分さえよければ良い」
あまり好まれない言葉ですけども、発酵モノってそういう側面がありますね。
とはいえ食べやすい方が良い
世の中、ゲキクサ料理というのはありまして、何も無理に食べる必要はないわけです。
発酵というものが健康やダイエットで取りざたされておりますが、無理して食べる必要は一切ありません。
今は冷蔵庫があるのだから、新鮮な野菜や食べ物を何時でも食べれます。
その中にあって発酵というのは、正直立場が危ういところでありますが、私が伝えたい一つは「冷蔵庫が無くても腐らないモノが世の中にはある」という点です
発酵モノは極個性であって、常温管理しているウチなんかはさらにそうなります。
そういう意味で当たりはずれモノ、という感じで楽しんで貰えたらと思いますが、こんな事言っても市場と感性がかけ離れているのでやっていく中で無理ならやめよかな?という形ではありますが、最終目標は自分で作ったのが一番、という地点に到達して頂き、それが各々家にある、という世界です。
今後はバランスを見て、食べやすい糠床も作っていこうと思います。
チーズで例えるなら、個性的なブルチーズと食べやすいカマンベールとか(笑)
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