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「自分の小説」を書く上で、必要なことを考えてみる【ことばの学校】

批評家の佐々木敦さんが主任講師を務める、「ことばの学校」が1月から開講しました。僕は創作クラスと批評クラスをダブル受講しています。第1回で800〜1200字程度の小説を書く課題が出され、その中で久しぶりに創作に向き合うことになりました。

僕は以前、自主制作映画を作っていたことがあり、脚本を書いていたので、なんとなく自己表現については向き合ったことがあります。ですが、小説はどうにも苦手意識があり、課題も苦戦しました。

小説を書くのであれば、「自分の小説」を見つけていく必要があります。では、具体的には何を見つけていけばいいのでしょうか。自分のためにも整理しておこうと思います。

1.テーマ

何について書きたいのか。やはり重要な要素だと思います。

問題意識、育った環境、トラウマ、悩み。着想するポイントは人それぞれですが、その人の人生が反映される部分になるので、自分にしか書けない小説を書く上では必要かと思います。

今、小説を書いていく中で、書きたいと思っているテーマは「」についてです。「愛を築くのが難しすぎる」という自分の実存的な問題意識から来ているわけですね……。

愛は能動的に築いていくものだと思っていたのですが、結局は偶然出会うしかない、という受動的なものなのでは、とかを考えていました。

小説にするとしたら、愛だけでは漠然としているので、誰を対象にした愛なのかを明確にしていく必要がありそうです。恋人なのか、家族なのか、友人なのか、隣人愛的なものなのか、はたまた自分自身なのか。それぞれをテーマとした小説を書く必要があるのかもしれません。

2.ジャンル

ジャンルは限られていますが、どんな小説にするのかを決める上では、やはり自分のジャンルを見つける必要があります。純文学、私小説、SF、ミステリー、ファンタジー、ライトノベル。どれがいいのか。

僕の話でいうと本当は純文学とSFの中間くらいの小説が書きたいところなのですが、現状のアイデアや知識量だと程遠いので、私小説的な純文学にどうしてもなりそうです。

3.ストーリー

ストーリーも考えることが山ほどあります。世界を現実にするのか、異世界にするのか、地球以外の惑星にするのか。時代を現在にするのか、過去にするのか、未来にするのか。舞台をどこにするのか。そういったことを決める必要があります。

僕の場合、上のような要素を穴埋め的に決めていくというよりも、こういうシーンが描きたいといったビジュアルのイメージで思いついた方が、うまく書けていたと思います。

シーンのイメージはいくつかあるのですが、それがどう展開していけるのかが、全く未知数なので、書いていくしかなさそうです。

4.文体

「自分の小説」を作り上げる上では、おそらく文体が一番重要でしょう。文体次第で小説の印象は大きく変わってきます。作家性と最も密接に関わってくる部分なのかもしれません。

正直、全く見つけられていないし、何が良いのかもわかっていない状態です……。なんとなく手癖で書くと、村上春樹とラノベのミックスみたいな文章になってしまうので、どうしようか、と悩んでます。

自分がどんな文体が好きなのか、から見つけないといけません。『ブルーピリオド』で八虎が「どんな絵を描きたいのか」ということを見つけるシーンがありますが、あれと同じことを、小説でも行う必要があります。

好きな文体を見つけて、文体模写をしていくという練習も必要かもしれません。

着想はストーリーか、文体か、キャラクターか

小説を書く上で、ストーリー重視派、文体重視派、キャラクター重視派の3タイプがいる気がしています。小説を着想する起点でも、この3タイプに分かれるかと思います。

自分はどうなのかというと、ストーリーで着想するタイプです。おそらく、映画脚本を書いていたことが関係している気がします。ただ、物語の展開を考えることは好きですが、セリフは苦手です。キャラクターをつくるのが苦手ということかもしれません。

今後の小説の書き方として、まずはストーリー着想で書きつつ、キャラクターを形成していけるように練習し、自分の文体も探っていく、というふうにしていこうと思います。

道のりは遠いですが、書いていくしかないですね。

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