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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:NHKクールジャパン「スーパーマーケット」当たり前のものが実はクール

 NHKで放送されている番組「cool Japan」には、私たちがふだん見過ごしている日本の良いところに改めて気づかせて暮れる番組です。さまざまな国籍の外国人に、日本の良いところ、良くないところを気軽に話してもらう、という内容です。毎回見ているわけではないのですが、先週放送された「スーパーマーケット」に関する内容がとても興味深いものだったので、今回紹介したいと思います。

 スーパーマーケットについては、国民向けにも多くの番組で取り上げられています。例えば、コストコに芸能人が買い物に行くシーンは何度も見ますし、その他大手のスーパーや地元のローカルなスーパーまで、日常生活に欠かせないものだけに、私たちの興味もお店の工夫も尽きないのでしょう。安さや品揃え、人気惣菜、はたまたイベントまで、取り上げるテーマも多様です。

 「cool Japan」は、そこまで尖った取り組みが紹介されていたわけではないのですが、逆に、私たちにはもはや当たり前のことが、海外の人には「cool」なのだ、と気付かされます。例えば、惣菜の割引シールがそうです。私たちは夕方になれば惣菜が割引されるのは当たり前で、シールを貼る店員さんの前に人だかりができます。外国にはこうした割引は必ずしも当たり前ではなく、イベントとして楽しんでいるようです。「割引されるのが当たり前」の私たちと、「割引がないのが当たり前」の外部人では、割引シールに対する思いが異なるのは当然のことでしょう。

 また、カートが小さく小回りが効くのも「cool」だと指摘されていました。これも私たちには当たり前すぎるのですが、外国のスーパーはとにかく巨大なカートで、しかも買う商品はカゴではなくカートに直接入れて、レジではベルトコンベアに乗せて精算する仕組みになっています。これがいちいち大変なのです。日本のスーパーマーケットは、カゴをレジに乗せれば店員さんが別のカゴに綺麗に揃えてくれるので、とてもラクです。

 逆に、「cool」でないところも紹介されていました。特に多かったのは、過剰包装です。野菜や果物がフィルムやケースに入れられているのは、日本では当たり前でも海外では非常に少ないようです。鮮度や見た目が良いのかもしれませんが、やはりゴミが多くなってしまいます。以前に比べれば過剰包装は減ってきているとはいえ、依然として改善の余地はあることになります。値上げを抑えるためにも、包装をより簡素化することが必要かもしれません。

 このように、「cool Japan」は、私たちが当たり前と思っていることが実はそうではない、ということを気づかせてくれるきっかけとして、とても面白い番組です。外国人観光客に自分たちの地域の魅力を発信する際、どこに目を付けるべきかは、案外と身近なところにあるのかもしれません。「当たり前」と思う前に、改めて目の前にあるものを見てみると、驚くような発見があるかもしれない、と思います。

 もちろん、これは外国人に限ったことではありません。地方から都市に若者が流出していますが、都市に出てみると地方では当たり前だったものがない、ということはよくあります。そして、あらためて地方の良さを実感するわけです。それも時間が経つと慣れてくるものですが、都市からの観光客に地方の良さを発信する際には有効だと思います。当たり前のことを、いったん立ち止まって見直してみる、という習慣を付けたいものです。多少時間に余裕のある土日が、最適なタイミングだと思います。

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