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気になるあの子は、優しさにあふれていた

ずっと、気になってる子がいた。
スーパーで、コンビニで、よく見かけてて。

「板チョコアイス」である。

食べたいとは思いつつ、ケチを発揮して手を出してなかった。
コンビニで170円って見たような記憶が。貴族価格・・。

けれど、人生は短い。しかも、諸行無常の響きと隣りあわせ。

見たかった映画、迷ってるうちに上映終了してた。
続々と喫茶店の閉店情報を見かけて後悔。
なーんて、日常茶飯事じゃないか。

板チョコアイスだって、いつ終売になることやら。
食べたい熱が高いうちに、おいしく味わうべきである。

意を決して連休の最終日、夕食後にスーパーへ走った。
アイスコーナーに、あの子はいるだろうか・・。
いた。なんと、106円。

物価高をガン無視して、バグった価格設定で突っ走り続けるこちらのスーパー。
よそより50円ちかく安いこともザラにあるんだから頭が上がらない。

感謝とワクワクで胸をいっぱいにして帰宅。
ではでは、食べていこう。

なぜか外箱の真ん中に開け口がついている。
不思議に思いながら引っ張ってみたら、謎は解決した。

溶けないように、箱の上から持って食べるためらしい。
な、なんて気がきくんだ…。
やはり日本のおもてなし精神は徹底している。 

こうやって持てるようになってる。

お心遣いに感謝して、箱の上から味わい尽くした。 

濃厚でパリパリの板チョコと、バニラアイス。
一瞬で虜になった。

そして、手が汚れない。チョコ最後まで溶けてなかった。
なんて、優しい子なんだろう。

気になるあの子の優しさは、明日から始まる仕事への糧となった。

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