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16日目:「ライバル」とは選ぶもの(100日目に40歳になる猪瀬)

今回はリクエストいただいた「ライバル」について。

ライバルでふと思いついたのはなぜか「ポケモン ソード・シールド」のマリィだったが、そもそもライバルという言葉の意味はわかるようでわからない。

往々にしてカタカナ語と呼ばれるようなカタカナで表記された言葉は意味が掴みにくいのだ。それらの意味を習ったこともなければ、前後の文脈を伴って雰囲気で迫ってくるので、ふんわりと意味を捉えがちである。

だからカタカナ語はどこかで一度立ち止まって、必ず意味を確認することをお勧めしたい。

ちなみにマリィの熱狂的なファンはやけに過激なので躾が必要だが、本人はいたって常識人で、野球のような豪快なフォームや、ときおり見せる博多弁のようなものなどギャップの宝石箱だ。これはファンになってしまうのも頷ける。いろいろズルい(褒め言葉)。

① 「ライバル」 とは

もう何も言わずに辞書を引く。おれは辞書を引くぞ、ジショ──ッ!!

ライバル〔rival=同じ川を使用する者〕
・意味
 競争相手。〔古くは特に、恋がたきを指した〕
出典 :『新明解国語辞典(第8版)』(2020)三省堂

誤って「恋がたきを刺した」とタイプしてしまい、突然昼ドラな展開になったのにはおかしくてつい吹き出してしまった(笑)。

それにしても、同じ川を使用する者という由来はこの言葉が生まれた背景には壮絶なドラマがあった気がしてならない……川には人にとって大切な水が流れているわけで、昔なら農作物の育成や生活用水の確保に利用されることが多かっただろう。

農作物の収穫量は必ずその年の食料や税収に影響がでる。間違いなくこれは揉める。蛇口を捻ったら水が溢れ出る時代に生まれてよかった!!

肝心の意味はというと「競争相手」ということで概念的である。四字熟語にすらみえる。物足りないので「競争」を調べてみることにした。

きょうそう【競争】
・意味
 勝敗・優劣を他と争うこと。
出典 :『新明解国語辞典(第8版)』(2020)三省堂

あ、はい。つまりライバルという言葉はあくまで「勝敗を争う相手」というだけのようだ。

② 私の釈義

ライバルとは選ぶもの

選ぶといったがコロコロ変えることを指しているわけではない。私が思うに、ライバルには良いライバルと悪いライバルがいる。良いライバルは前に進む活力をくれるし、自分の成長に間違いなく繋がる存在だ。

ぜひ人生の中で自分が夢中になれるものを見つけたときには、そこで良いライバルを見つけて欲しい。良いライバルがいる利点はざっくり3つある。

1:切磋琢磨することで自分の独自性をさらに高めることができる
2:自分の活動している業界や分野が発展する
3:悪いやつに対してライバルと共闘できる

「ポケモン ソード・シールド」で例えるなら、主人公とマリィが競うことで互いに自身の得意な技術や能力を向上することができ、新しい戦法が生まれてそれが広がればポケモンバトルはさらに発展するといった感じだろうか。

また、主人公とマリィが熱く楽しいバトルすると評判が広がって、それを観戦したいギャラリーが増えるようになればポケモンバトルへの世間の注目がより高まったりもするだろう。

そして、もし悪意のあるポケモントレーナーが登場したとき、主人公とマリィは共闘して対抗することができる。なんていいことづくしなんだ!作品のストーリーとして考えてもそんな展開をされたら心が踊る!!

これが、もし良いライバルがいなかったとしたら大変だ。切磋琢磨できる対象がいない中でひたすら自己研鑽に励まねばならず、自分の強みだけでなく弱みについても向き合う必要がでてくる。なぜなら、世界を脅かす強敵が現れたときには当然仲間はいないので、自分の苦手な部分はサポートしてもらえないのだ。

なんとも己の志を試されるような環境ではないだろうか。ストーリー的には昔ヒーローだった孤独なキャラが闇落ちするには十分な条件が揃っているのだ。だから、良いライバルをぜひ見つけて欲しい。

とは言っても、世の中には多種多様な価値観を持つ人がいる。自分にとっては悪いライバルになりえる人もそこには間違いなくいる。だから相手を見極めて欲しい。

悪いライバルの特徴を挙げるとしたらこんな感じだろうか。

1:自分の利益を最優先
2:これまでの歴史やルールなどはお構いなし
3:業界や分野も衰退させるような存在
4:新たな悪いライバルを呼び寄せる

こういった兆候があればただの敵だ。良いライバルではないので最初は関わらないのが一番である。どうしても交流する必要に迫られた場合には負けられない戦いが始まる。一度、打ちのめしてから改心してもらおう。

実際に良いライバルか悪いライバルかを見極めるのは非常に難しい。相手の心の中が読めないからだ。断片的な情報で判断するしかない。我が子が成長したらライバルについて一度じっくりと話をしたい。

彼が今後どんなことに夢中になってどんな仕事に就くのか全くわからないし、彼にとって私はまず父であるのだが、もしビジネスにおいて業界が近いようであれば互いに良いライバルでありたいものだ。

■ 辞典は読み物!!


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