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#4. 坂の途中

【↓前回まではコチラ。この物語はハーフ・フィクションです】


キングスロードに向かう
坂の途中に
ちょうど中間ほどだった。


左に入る道があり
すこし入ったとところ
赤レンガづくりの
いかにもヨーロピアン風のおしゃれな
5〜6階建てのホテルがあった。


アジア系のオーナーの宿らしく
お値段が安めに設定されてあるとあった。


「ほほー、結構おしゃれだな」


中に入ると
左には
レセプション(受付)があった。



アジア系のオーナーだからか
レセプションには
1人、女の子がいた。



中に入り
「ドミトリー(相部屋)、ワン!」と言って
指を1本たてた
(1人だよと言う意味)


中を見て決めた方が良いとも聞いていたので
「シー!(SEE=みせて)」と
自分の目を人差し指で差してみた。



女の子は
「オーケー!」とうなづいて


奥にいる、
もうひとりの女の子に
声をかけ


女の子が
部屋に連れて行ってくれた


昼だから
誰もいなかったが


真ん中に
狭い通路があったが
バックパックやカバンで
ほぼ通れない状態で


2段ベッドが
左右に2つずつ
縦に並んだ
縦長い部屋だった、


みんながみんな
バックパックを
通路にあけっぴろげていて
ほぼ通れない位だった

ジャポンでは
なかなか見られない光景かも知れない



まあ
自然に置かれているので
「こんなもんか」と思ったし



そもそも
なし男は
気にならず


オモシロいなと思う
タイプだったので
まあ全然アリだった。



女の子が
「オーケー?」と
訊ねてきたので


「オーケー◎」と返し
ベッドを教えてもらい
バックパックを置き
レセプションに戻り


「ワンウィーク、OK? ハウマッチ?」


「OK! 120ダラー(ジャポン=12000円くらい)」


「OK!」


レセプションの女の子が
パスポートを確認し
サインを書くように促してくれた。



名前を書き終わると
「テレレレッテレ〜ん(レベルがあがった音)」


アタマの中で
ベルが鳴った。


なし男は
宿を手に入れた。


なし男のレベルは1上がった。


(つづく)




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