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『働き方改革のイノベーション』(1−5)根底に必要なのは反逆の精神

 働き方改革に限らず、大なり小なりイノベーションを生み出したければ、反逆の精神がなければ生み出すことができない。昨日までのものが、明日も明後日もそのままだとすると、新しいものは何一つ出てこない。働き方改革を行うためには、今ままでのやり方を否定する必要がある。さらには、今までのやり方を上司や先輩が作ったものであったとしても、その人と自分は違う、だから別の方法を考えるんだという反逆の精神も必要とする。

 (1−1)はじめてのコールドコールで紹介したような例では、反逆の精神を働かせやすいが、特に事務系のファーム・スペシフィック・スキルとして完全に定着化した業務においては、反逆の精神を働かせることが、自分の評価を下げることにつながる可能性がある。しかし、手段が決まっておらず、成果が求められるタイプの仕事であれば、通常は反逆の精神を発揮しても問題になりにくい。

 組織人としての会社員としてのあるべき姿をどう考えるかにもよるが、少なくとも自分の人生が大切であるならば、組織内での同調圧力や多元的無知に影響されないことが重要になる。そのために必要なことは、所属する組織外にメンターをもつことが重要なポイントだろう。従来の仕事の方法を否定し、反逆の精神を発揮し、イノベーションに取り組んだとしよう。それは成功する可能性もあるが、失敗することもある。そんなとき外部にメンターがいるとアドバイスや同調圧力や多元的無知に流されにくくなる。

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