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『図解まるわかり 要件定義のきほん』顧客視点のフェーズがどこに含まれるのか(マスクドニード)

 DXが成功しない理由を探るために、別の要件定義の本を読んでみた。この本では、要件定義(RD)の前工程として、VP/SP工程が含まれている。

 VP工程:IT Vision Planning、SP工程:System Plannningはシステム化計画をまとめたうえでRFPを作成する工程。VP/SP工程はユーザー企業内でシステム導入の目的を明確にして合意する工程。

 VP工程とは:

1)新システム導入の目的設定
2)現行業務、システムの課題設定
3)新システム構築の範囲、方針作成
4)新システムの一覧作成
5)システム構想書作成

 SP工程とは:

1)現行教務フロー調査
2)現行業務・システム関連図/IF一覧作成
3)新業務要求事項一覧作成
4)新業務フロー作成
5)非機能要求一覧作成
6)RFP作成
7)ITベンダー選定

 業務視点のAS-ISの把握からのRFP作成という流れをVP/SP工程とし、要求定義(RD)の前工程である。そして、DXで実現したいことは、ユーザー企業が自らRDにまとめる必要があるとしている。RDのポイントを押さえることがDXの成功につながるとしている。

 要するに、DXの成否はユーザーがすべてだというこの本書の結論で、実装側がそれをRDにまとめるだけとしている。つまり、コンサルファームの仕事が増えざるを得ないということだ。

 残り発注側の方法論をまとめた本を読めば、全体像がつかめることになるが、顧客視点のフェーズがどこに含まれるのか、それが知りたい。

Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。